「魂を込める。心を込める。それが相手に伝わる。」(阿部敏郎)
「“何を言ったか”というのはこれは表面的なことで、
“魂を込める”“心を込める”それが相手に伝わるんですね。」
——前回のスペシャルインタビューで興味深いお話を伺いしましたが、阿部敏郎さんにとっては、すべての活動の中で音楽や講演会などでの語りも“気づき”のきっかけとなる為の表現手段のひとつなのでしょうか。
阿部敏郎:ちょっと気取った言い方になるかもしれないですが、僕自身は音楽活動をしているつもりもなければ、講演活動をしているつもりもないんですよ。
ただ、いつもこうやって生きているんですね。それで、やりたいことをやっているんです。生きていることがそのまま仕事になっている。だから仕事と人生は何もギャップがないんです。
なので、僕をミュージシャンと思っている人にはミュージシャンであるだろうし、講演家、ブロガー、エッセイスト、いろんなふうに映るかもしれない。
でも僕は何々屋ではない。ただ“伝えたい”ことがあるだけなんです。
——阿部さんのスタイルは、沖縄とか地域限定ではなく世界にも通じるような活動ですが、その発信の拠点をあえて沖縄にしたのには何か理由はありますか?
阿部敏郎:まず僕が沖縄をとても好きで、ブームになるずっと前から年に3〜4回は沖縄に来ていましたね。沖縄のプロモーターであるPMエージェンシーの前身だったサウンド沖縄が応援してくれて、これはやはりご縁ですね。
ご縁があってこそ。そして沖縄のみなさんが僕のことを十数年間待っていてくれていたことがあります。僕が沖縄に運ばれたのは、沖縄への風が吹いていたと直感で感じられたことです。
——沖縄では、フォークやニューミュージックが世代によっては今も熱く支持されていますよね。
阿部敏郎:沖縄のひとつの特徴としては、例えばその当時から本土でのブームに左右されず、沖縄独自で自分たちでちゃんと選択している感じがします。
流行や傾向に惑わされずに“自分たちが好きなものは好きだ”といえることは、芸術的な感性が高いからかもしれないですね。
——そして人はもちろんのこと、沖縄という“場”と“気”が合うみたいなところはありますか?
阿部敏郎:それはもちろんもの凄くありますね。他では考えられないほどだもの。
——そしてその“伝えたい”ための活動とは、日々どのような流れなのでしょうか。
阿部敏郎:ライブは週に2時間、いまここ塾は週1で1時間半、ブログは2つやっているけど、言葉が出てくるまで1〜2時間かかりますね。
言葉が浮かんでくればすぐタイプ出来るのですが、なかなか言葉が出てこないと4時間くらい掛かかる時もありますが、必ず毎日ブログを書いています。
それが“自分との約束”なので。
——例えばブログなどを書かれる時に、何かポイントなどはありますか?
阿部敏郎:ブログを書くときは“魂を込める”“心を込める”。それが“相手に伝わる”んですね。
“何を言ったか”というのはこれは表面的なことで、そこに“こもっているもの”があるんですよ。
→続きを読む「本当に伝えたい“心の深い話”が直接響く」(阿部敏郎)
(取材: 桑村ヒロシ、取材協力: 母屋)
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