『島や宝2007』レポート【竹富島編/奄美島唄編】
竹富島は今では国の指定を7つも持つ、全国から常に注目高い伝統文化と自然が守られています。国指定の町並み景観保存指定は今年で20年にもなります。
たくさんの困難にも島の人々は話し合い、そして結束して条例を制定して、島を守ってきたのです。
島民は公民館に集まり、自分たちが暮らしてゆく島についてを、
「土地は“預かりもの”。私たち人間は大地が無いと暮らせない。先祖からの預かりものを子孫にしっかり手渡そう」。そこで、
「“売らない/汚さない/壊さない/みださない/生かす”という『竹富島憲章』を作りました。
伝統文化と自然環境を次代に豊かに継承するために島を守るのだと総意で結束しました。島に伝わる『うつぐみ』の精神文化を誇りに、かつて『人頭税』にもうち勝った歴史に続き、島を再び守るのだと人々がじんぶん(知恵)で動いたのが大きな結果になって今の島があるのです」と。
(※『うつぐみ』とは共同一致の精神)
— 小さな島での実践は、他の地域でもできることがあるのでは、と考えてみませんか —
“生きる文化の大切さ”も上勢頭さんは教えてくれました。竹富島に伝わる『わらべ唄』を娘さんと親戚のかたと3人で紹介してくれたのです。
1つ1つのわらべ唄には手振りや身体を使った表現が一緒にあり、自然や動物、島の暮らしぶりが歌に伝えられているのです。
上勢頭同子さんは、その継承に力をいれ次の世代へ引き継いでもらいたいと、指導し伝えているのです。
「今は意識して伝えないと残らない。自然の中の遊びがどんどん減っている。親も子どもと一緒になって、成長や喜びを増やして楽しんで欲しいのです」
と、限られた時間の中で、テンポよく約10曲も披露し、会場からは思わずユニークな動きや表現に笑いや拍手も起きました。遊びの中でこんないい笑顔、素敵なひとときでした。
「伝統は“生かして繋ぐこと”がどんなにか大事なことかを忘れてはいけない」ということを見せてくれたのです。
なんて素晴らしい実践力なんでしょう。
親と子の繋がりも深め、島の文化も繋がり、それを生かしていくこと。
自然や環境も同じように、と願います。
奄美島唄の唄者・朝崎郁恵さんはベテランならではの歌力で客席を惹きつけました。
『よいすら節』という奄美で代表的なシマ唄を選び、その中で、
“人の縁はとても大事で、偶然はないといいます。その時々の出会いもすべて引き合わせあってこそでしょう。
すべてに意味がある出会いだから、ひとつひとつの繋がりを大事にしなくてはと思いませんか”と。
また、伝統的な八月踊りの歌『おぼくり』〜『ええうみ』の、あのどこか懐かしい響きの歌に、私たちは知らず無意識に涙していたかもしれません。そこには深いものがありました。
奄美大島には、伝統的な“うない神”信仰の女性が男性の兄弟を守る昔から伝わる習慣や、決して人の力だけではなく土地の神々と共に暮らす中で人と人のご縁についても神様が引き合わせてくれていると何百年も歌い継がれた歌。
“人はあくまでも自然の一部”として、決して忘れてはいけない繋がりとその循環のバランスの大事さを、歌の中で伝えていたのでした。
(→つづく)
タグ :島や宝
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