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TINGARAインタビュー

TINGARAインタビュー
極上の清らかなサウンドを奏でるTINGARA(ティンガーラ)。映画『地球交響曲(ガイアシンフォニー)』の第5番などの挿入曲や、TVCMソングなどでも知られ、今年10月末でちょうど結成10年目を迎る。ヴォーカルでキーボードの米盛つぐみさんにお話を伺いました。

——TINGARAは結成10周年とのこと。この10年を振り返りながら、音楽ユニット・TINGARAの結成当時のお話なども聞かせて頂けますか?

つぐみ:最初、TINGARAは私(米盛つぐみ)とイシジマヒデオさんのほかゲレン大嶋さんがいて、3人組だったんです。この3人で音楽作りをはじめようとしたのが'98年10月の終わり頃なので、ちょうど10年なんですよ。

TINGARAとして名前を付けて活動したのは'99年ですが、その1年前から、版画家の名嘉睦稔氏(以下ボクネンさん)の展覧会用のBGMとしての、音楽作りをヒデオさんと私で始めていたんです。
TINGARAインタビュー
そもそもは、ギャラリーオーナーで元々ミュージシャンだったヒデオさんが、15年程前にボクネンさんの作品に出会って衝撃を受けたことがすべてのはじまりでした。

ボクネンさんのアートの世界に合うような、琉球旋律とアンビエントな音楽をかたちにできたらとプロジェクトが立ちあがったのです。

——つぐみさんは元りんけんバンドのメンバー(キーボード奏者)でしたよね。その頃からボクネンさんとは通じていらっしゃったのですか?

つぐみ:りんけんバンドにボクネンさんが詩を提供してくださっていて、またリーダーの照屋林賢さんと親しくて、よく楽屋のほうにボクネンさんが訪れていらっしゃっていました。当時は、憧れの先輩という感じでご挨拶させていただく程度でした。
つぐみ
——TINGARAの初期の作品などにもボクネンさんの詩とコラボされていますよね。

つぐみ:せっかくなので「TINGARAとボクネンさんとのコラボレートを何か実現したいね」っていうことになって、ボクネンさんの紡ぐ詩の世界に曲をつけていったりしました。

——TINGARAのヒデオさんもつぐみさんも、ボクネンさんの作品にインスパイアされたとの事ですね。最初に受けたパッションはどのようなものだったんのでしょうか。

つぐみ:そうですね。ボクネンさんは、凄くオーラがあるというか、パワーのある人だなという事は、りんけんバンドに所属していた時代から感じていた事ですが、畳12畳の大作『大礁円環』などを観た時にはとても感動したものでした。

——つぐみさんがヴォーカルをされるようになったのは、TINGARAからですよね。
沖縄民謡をアレンジして歌う作品にしても、民謡の情をこめた歌い方とは違っても、心に響いてくるのは何だろうと思うんです。


ヒデオつぐみ:素晴らしい沖縄民謡を自分たちなりに歌って表現してみたいと思い、むしろ“自分(自我)”というのを無くして、フラットに(声も音のひとつとして)歌ってみました。風の音や波の音のような自然な感じで聴いてもらえたらなと思います。

——そんなTINGARAの音の世界に癒されている方々も多いのではないでしょうか。

つぐみ:もともとは、展覧会のBGMとしてテンポ感がゆったりした作品を作っていたのですが「癒し系のこういう音楽を探していました」と言ってくださる方々が何人もいらっしゃったり、アロマやヨガやマッサージとか、アジア系ショップやカフェをやっていらっしゃる方々が店内でBGMに掛けてくださっていたりと、とても嬉しいですね。

たとえば自分の部屋も、空がひらけて見えたりとか、月の光がさしてくるような居心地のよい空間を好んで探して住んでいたりとか、自分の部屋を聖地にしたいタイプなので、ひとりでいて落ちつくようなテンポ感の音楽作りを心掛けています。

人間にとって心地よいビートは、心臓の鼓動と同じリズムなんですね。それを意識しているわけではなかったのですが、自然とTINGARAの楽曲は心臓の鼓動に近い60〜90のテンポで作っている曲が多いですね。

——ヨガのDVDで音楽を担当されたりもしていますけど、ご自身では何か体験や実践されたりしているのでしょうか。

つぐみ:例えばヨガとか特別なことはしてはいませんが、自分なりの方法では例えば朝日を浴びる、これだけで幸福感を得られる気分になったりします。
地球をテーマにした映画『地球交響曲』の影響もありますね。

TINGARAインタビュー——最新作『組曲〜命の森〜』も含めて、作品には月や太陽や海や風など自然を感じる作品が多いですね。

つぐみ:東京にいても自然を感じることができるし、本当は場所は関係ないのかもしれませんね。人間も自然の一部ですものね。

以前、ボクネンさんが「風にはいろんな情報が含まれているんだよ」とおっしゃっていたことがありました。風って世界中を廻っていますからね。

それから自分たちTINGARAの音源も、生楽器などの自然な音を録音したもの(サンプリングなど)なんですよ。

——今回の『組曲〜命の森〜』では、全曲とも琉球音階も三線の音色もなく、また今までにない試みのアルバムですね。

つぐみ:ビクター時代の作品にはレコード会社の意向もあって、琉球音階や三線の音色が入った楽曲がもちろん多いのですが、逆にメジャーではできなかった新しい表現もやってみたい。前作よりもより良いものを作り続けたいですし、いいものが出来たと思えないと作り続けられない。つねに自己進化していたいですね。

この『組曲〜命の森〜』は、今年の7月から9月末にかけて、ボクネンさんの『命の森』展が明治神宮で開催されていたのですが、その展覧会のテーマ音楽となるアルバムです。

会期前半に展示した『節気慈風(せっきじふう)』と後半に展示した『大礁円環(だいしょうえんかん)』ともそれぞれ畳12畳の大きさがあり、計24畳もの大きさがあるものですから、普通はテーマ曲といえば5分程度の1曲ですが、どうしてもアルバム(50分)でしか表現できないと思ったんですね。
ボクネン
そのほかに5畳と4畳の作品もあるので合計33畳ぶんの大きな作品を、たったの70日間という驚異的なスピードで彫り上げたということですから、私たちも負けていられないと、組曲にしてアルバム1枚を1カ月で作ろうじゃないかとなったんです(笑)。

——それから歌われている言葉もウチナーグチではなくどこか異国の言語のようにも聞こえますね。

つぐみ:日本語でもなくウチナーグチでもなく、歌詞の言葉については“つぐ語”です(笑)。
歌の入った3曲のイメージについては、陸の森の『節気慈風』と海の森の『大礁円環』の画の中には、女神様が現れている箇所がところどころにあって、その女神の声のようなイメージで歌にしました。

——最後に一言メッセージをお願いします。

つぐみ:自分らしく健やかに過ごしていただく生活のお供に、ぜひTINGARAを聴いていただけたらと思います。

※TINGARA公式サイト:
http://www.tingara.com/

(取材+編集: 桑村ヒロシ、アーティスト写真: 仲程長治、取材協力: 天河銀河レーベル)


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Posted by ryuQ編集室 at 2008年10月30日   09:00
Comments( 5 ) 沖縄の人々
この記事へのコメント
こんにちは、TINGARAと名嘉睦稔のアートとのコラボレーションは
最高です!毎日ギャラリーで聞きながら癒されています。
Posted by さおり at 2008年10月30日 15:42
さおりさん、こんにちは。

それはまた素敵な環境でお仕事されていらっしゃいますね。

東京に行った際には、ぜひギャラリーのほうにも
お伺いさせて頂きたいと思います。
Posted by ryuQ編集室ryuQ編集室 at 2008年10月30日 16:09
つぐみっしゃん
ひでおちゃん
応援しています~にょろ。
Posted by tau at 2008年10月30日 18:05
はじめての書き込みです。こんばんは。

私もTINGARAに影響を受けている一人です。

曲もさることながら、
ポッドキャストradio@TINGARAも
楽しみに拝聴しております。

応援してます!
Posted by RYO at 2008年10月30日 21:20
tauさん、RYOさん、コメントをありがとうございます。

ボクネンさんの圧倒的で繊細なアートと
TINGARAサウンドの美しさとの
絶妙なコラボレーションが素敵ですよね。
Posted by ryuQ編集室ryuQ編集室 at 2008年10月31日 11:47
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