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南島詩人・平田大一:シマとの対話第36話『空に舞う祈りの詩』

第36話『空に舞う祈りの詩』(南島詩人・平田大一)
〜沖縄の過去と未来について考えるとき、僕はシマと対話する。シマとは、僕にとって老賢者のような存在〜

南島詩人・演出家として活躍する平田大一。県内外を縦横無尽に走り抜け、骨太な活動を続ける日々の中で、思索の森を歩き、刻む、真実の言葉たち。
『シマとの対話』第36話(毎週水曜日更新)
南島詩人・平田大一:シマとの対話第36話『空に舞う祈りの詩』
明け方、早い時間
海にきた。

走り続けた
靴を脱ぎ捨て
潮風に向かって
大きく深呼吸

無性に
海に還りたくなったんだ。

心静かに
海につかる
ぬるい海水に
頑なだった気持ちも
ほぐれていく。

水平線に浮かぶ雲は
夏のカタチ
眩しい陽ざしに
背筋もシャンと伸びる。

大きな舞台を終わらせた
かかわる時間が長いプロジェクト
山を越えた後の
自分へのご褒美なんだ。

風が優しく
吹いていく

僕の頭の上を
勢い余った燕(つばめ)が
ピーッと駆けていった。

波に揺られながら
自然と口をついて出た「歌」は
今、手懸ける舞台の「祈りの歌」。


山の向こう 鷲が舞うと云う
羽を広げ  風をつかむ

海に映る雲に 明日を占えば
己が生命の  声のままにと

尚巴志よ!鬼鷲よ
民を結ぶ 道を征け

尚巴志よ! 翔べ、尚巴志よ!
世界に鳴響む(しけにとよむ) 
魂ぬ詩(ぬちぬうた)


潮風に乗った声は
時代も島も越えて
どこまでも碧い宇宙(そら)に
飛んでいった。
南島詩人・平田大一

第36話『空に舞う祈りの詩』(南島詩人・平田大一)
Profile
平田大一(ひらた・だいいち)
南島詩人・演出家・那覇市芸術監督
1968年11月7日沖縄県竹富町小浜(こはま)島生まれ。

進学先の東京で、アートユニット「I・N・U」に参加、自作の詩を朗読する舞台活動を開始。卒業後は生まれ島「小浜」に戻り、アーティストへの楽曲・詩の提供、実家の民宿を拠点に「キビ刈り援農塾」をスタートさせるなど、地域と文化に根ざした幅広い活動を行う。
2000年から与勝地域の子供達による現代版組踊『肝高の阿麻和利』の演出を手がける。
2005年3月に勝連町・きむたかホール館長を卒業、4月11日に有限責任中間法人TAO Factoryを立ち上げ、代表理事に就任。同年、那覇市芸術監督に就任。
うるま市、浦添市、八重山、金武町、那覇市、5つの地域の子供たちのための舞台を手がけるほか、毎年、新作舞台を精力的に制作。沖縄県内はもとより、県外、国外にも支持者を増やしている。
代表作に現代版組踊『肝高の阿麻和利』、現代版組踊『大航海レキオス』など多数。著書は詩集『南島詩人』、『歩く詩人』(冨多喜創)。

・平田大一ブログ『シマとの対話』:
http://hiratadaiichi.ti-da.net/


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Posted by ryuQ編集室 at 2008年07月09日   09:00
Comments( 0 ) 南島詩人・平田大一『シマとの対話』
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