三線で聴きたい弾きたいJ-POP&フォークBEST15
ryuQのCDチャート(情報提供: キャンパスレコード)でも常に10位内にランクインしているCD『三線で聴きたい弾きたい J-POP BEST15』と『三線で聴きたい弾きたい フォーク BEST15』。みんなが知っている名曲の数々を三線一本だけで聴かせるというありそうで無かったCDについて、今回三線を担当したFu-mi(from: ティダカンパニー)さんにお話を伺ってみました。(三線の始祖が祀られている赤犬子宮にて)
——三線といえば“歌三線”といわれ、歌があってこそ三線だと思うのですが、なぜ三線だけのメロディー音源集が登場したのでしょう。
Fu-mi:実は、かねてから“そういうCDが欲しい”という要望が、レコード会社(リスペクトレコード)のほうに寄せられていたんだそうです。
このレーベルは、大御所の登川誠仁さんから若手民謡歌手のよなは徹さんまでリリースしてきたんですけど、「いつか三線だけで聴けるBGMも出してみたら面白いのではないだろうか」という案や意見があったそうなんですね。
それも(歌がなくて)三線のみ。極端な話、太鼓の音から波の音(SE)とかも一切なくて、そしてさらには、本土の人もよく知っているようなJ-POPが三線で弾けたらさらにもっと面白いんじゃないかというリクエストがあったそうです。
僕はふだんはポップスを中心に地元のエイサーの地謡までやっているんですが、今回のCD『三線で聴きたい弾きたいJ-POP BEST15 (by. Fu-mi)』などで三線を弾く事になったのは、昨年沖縄のエンターティナー・かでかるさとしがオリジナルCD『まじゅ〜ん』をリリースした際に、僕が三線で2曲参加したんですが、その時の演奏がキッカケでこの企画にも参加する流れにななりました。
——沖縄民謡ではなく、J-POPS集ということですね。三線の音域の中で無理なく弾けるJ-POPの曲というと選曲が難しかったんではないですか?
Fu-mi:三線で聴きたい曲のリストが15曲以上ずらっと並んでいたのを初めて見た時に、その中で偶然にも『千の風になって』とかは普段から遊びで三線で弾いていた曲もありました。ほかにもみんなが知っているようなSMAPの『世界にひとつだけの花』からドリカムの『LONE LOVE LOVE』まで14曲ほど収録したあと、一番最後にリクエストが来たのがZARDの『負けないで』だったんです。
よく“オススメの曲は何ですか?”と聞かれるのですが、オススメしたい曲はいっぱいあるんですけど、もし難しかった曲を選ぶなら、そのZARDの『負けないで』ですね。半音上がりの曲って三線では無いんですよ。それを普段三線では押さえないようなポジションまで弾くわけですからネ。そのご要望に応えてチャレンジしてみました。
——これまで歌無しの三線だけのBGM作品って、ありそうで無さそうな、それもJ-POPというので新鮮な驚きでした。
Fu-mi:たしかに沖縄では“歌三線”といいますから、ふだん歌と三線はセットなんですが、ところが本土のほうでは三線の音色そのものに癒しを感じるとか、三線の響きだけでもいいものだというニーズもあって、それは例えばオルゴール的なものだと思うんですね。
いっぽう地元沖縄では歌無しのCDってどうなのかというと、僕の周りでは思った以上に反響がありますね。
たとえば、看板屋さんをやっているかたが仕事のBGMとして流す際、J-POPなどの歌詞が頭の中に入ってきてしまって仕事に集中できない場合があるそうですが、それがこの三線で弾いたJ-POPのCDでは歌が無いのでBGMにちょうど良かったという声もあったり。沖縄そば屋なんかでも最適なBGMになると思うんですよ。
最初そのお話を受けた時には、すでに三線でBGMって地元沖縄の高良レコードさんからもCDが出ているんですが、沖縄民謡のBGM作品なんですね。キャンパスレコードさんからも、沖縄ポップスの工工四に対応した歌入りCDはリリースされていました。それをJ-POPまで広げたのは実はその時はまだ無かったんですね。“J-POPもあったらいいのになー!”というお客さんのリクエストにお応えするかたちになりました。
——工工四と一緒に教則用音源CDも同時発売されている作品など、三線を習いたい人にとても重宝されていますが、このCDにも工工四など譜面は出ないのでしょうか?
Fu-mi:そういう要望もあるみたいで、それが実現することになりました。このCDと連動したかたちで、譜面の出版社で知られるドレミ出版さんから工工四(三線TAB譜付き)が近日発売予定です。
——そうですか! BGMのほか三線練習の音源CDとしてのニーズもあるのであれば、調弦の音がボーナストラックなどに収録されてはいないのでしょうか。
Fu-mi:実は裏話がありまして、このCDをいよいよ録音という際に、オリジナル曲のキーに三線の調弦もひとつひとつ揃えようという話があったんですよ。『千の風になって』ならまだ1音違いなので調弦は容易ですが、ユーミンの『やさしさに包まれたなら』など女性の歌う音域(キー)が男性の歌とは大きく違ってくるんですね。それでもカラオケとしてこのCDを使ってそのまま歌ってもらえるようにとこだわって、全曲オリジナルキーで最初録音したんですが、三線の音色としては高すぎたり低すぎたりする曲も出てくる訳なんです。
やっぱり、三線の一番いい響きで弾いたほうが、聴く人にとってもいいだろうし、“三線BGMならシンプルがベスト”という結論になって、三線のキーを基準音(ピアノのC音を基準にしたド・ファ・ド/本調子)で統一してまた新たに録音し、今回のCDが完成したんですよ。
このアルバムでは、どの曲のCDも三線のキーが統一して揃っているので、いちいち調弦し直さなくても全15曲とも同じキーの高さで三線を弾くことが出来るんですね。つまり、三線の練習に適しているんですよ。
それにCD解説では「この曲はどの音から始まっていますよ」と説明があるので、三線を弾きたい人にはその点は心配ありません。曲によってどこのポジションから三線が弾けるのか判るということはとても大切だと思うんです。三線はメロディーを奏でるほか“♪てぃんくてぃんく”という感じのリズム伴奏楽器でもあるので、自然におかずの音が入ったほうがいいわけです。そこをポイントとしてアレンジしてみました。
またキーが揃っているということはBGMとしても通して聴きやすいということになります。
——短音楽器の三線の一音一音が、丁寧にきれいな響きで収録されていますよね。
そして、第1弾の『J-POP BEST15』に続き、第2弾の『フォーク BEST15』と好評リリースが続いていますね。
Fu-mi:僕は恩納村の仲泊出身で、今も旧盆エイサーが盛んな地域なんですが、19歳から青年会のエイサーに入った時、「お前ギター出来るなら三線を弾け」と先輩から勧められて三線の地謡を担当する事になったんですが、毎年エイサーの季節の3カ月間は三線を弾くので、その時からいろんな曲を三線で弾いて遊んでいましたね。
27歳からティダカンパニーという音楽ユニットを始めるんですが、その時はじめてエレキ三線を作ったりしました。そして今はフォークユニットも結成して活動中しているところでしたので、今回の三線BGMシリーズで“J-POP”や“フォーク”の三線演奏者としてお声を掛けて頂いた際、これまでの活動が偶然を超えたように重なってゆきました。「偶然はない」といわれますがそれを感じましたね。ご縁に感謝です。
第2弾の『フォーク BEST15』も4/23からリリースされたんですが、4/23は“ヨッ(4)、Fu-mi(23)の日”なんですよね(笑)。そこにもご縁を感じています(笑)。
——ふだんFu-miさんは、ティダカンパニーなどで優しい歌声で歌われていますが、今回歌わなかったのでウズウズしたりは無かったんですか?
Fu-mi:逆に今回はふだん三線で弾かない曲ばかりだったのでそちらがドキドキしましたね(笑)。
今回は三線のそのものの音色の良さとか可能性とかをあらためて感じてほしいですし、いろいろと再発見してもらえたらと思います。
——こんなに人を惹きつける三線とは?
Fu-mi:三線は文化ですし、あたりまえにあるのに魅力がある。それが“三線”なんだと思います。
また6/25には、“三線で聴きたい弾きたい”シリーズ第三弾として『沖縄民謡BEST15』がCD発売予定とのこと。詳細はレーベルの公式HPへどうぞ。
※Fu-miさんの公式ブログは:http://tidabox.ti-da.net/
(文+写真: KUWAこと、桑村ヒロシ、取材協力: リスペクトレコード)
またキーが揃っているということはBGMとしても通して聴きやすいということになります。
——短音楽器の三線の一音一音が、丁寧にきれいな響きで収録されていますよね。
そして、第1弾の『J-POP BEST15』に続き、第2弾の『フォーク BEST15』と好評リリースが続いていますね。
Fu-mi:僕は恩納村の仲泊出身で、今も旧盆エイサーが盛んな地域なんですが、19歳から青年会のエイサーに入った時、「お前ギター出来るなら三線を弾け」と先輩から勧められて三線の地謡を担当する事になったんですが、毎年エイサーの季節の3カ月間は三線を弾くので、その時からいろんな曲を三線で弾いて遊んでいましたね。
27歳からティダカンパニーという音楽ユニットを始めるんですが、その時はじめてエレキ三線を作ったりしました。そして今はフォークユニットも結成して活動中しているところでしたので、今回の三線BGMシリーズで“J-POP”や“フォーク”の三線演奏者としてお声を掛けて頂いた際、これまでの活動が偶然を超えたように重なってゆきました。「偶然はない」といわれますがそれを感じましたね。ご縁に感謝です。
第2弾の『フォーク BEST15』も4/23からリリースされたんですが、4/23は“ヨッ(4)、Fu-mi(23)の日”なんですよね(笑)。そこにもご縁を感じています(笑)。
——ふだんFu-miさんは、ティダカンパニーなどで優しい歌声で歌われていますが、今回歌わなかったのでウズウズしたりは無かったんですか?
Fu-mi:逆に今回はふだん三線で弾かない曲ばかりだったのでそちらがドキドキしましたね(笑)。
今回は三線のそのものの音色の良さとか可能性とかをあらためて感じてほしいですし、いろいろと再発見してもらえたらと思います。
——こんなに人を惹きつける三線とは?
Fu-mi:三線は文化ですし、あたりまえにあるのに魅力がある。それが“三線”なんだと思います。
また6/25には、“三線で聴きたい弾きたい”シリーズ第三弾として『沖縄民謡BEST15』がCD発売予定とのこと。詳細はレーベルの公式HPへどうぞ。
※Fu-miさんの公式ブログは:http://tidabox.ti-da.net/
(文+写真: KUWAこと、桑村ヒロシ、取材協力: リスペクトレコード)
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