池田卓デビュー10周年記念インタビュー【後編】

活動10周年を迎えた池田卓さんは「“島への想い”というのは10年経っても変わっていないですね。近い将来には西表島船浮へ戻って、地元を拠点に活動をしていこう決意しました」とryuQインタビューで語ってくださいました。詳しくお伝えしたいと思います。
——池田卓さんといえば、ラジオやステージなどで優しいイメージが印象的ですが、でもこのインタビューのお話のように、内側にはとても情熱を秘めていらっしゃいますよね。

それがもし「おまえ、何かー!」という姿勢のメッセージばかりを受け取っていたら、逆に「おまえこそ、何かー!」となりますけど(笑)、リスナーが優しいんですよ。リスナーやお客さんがそういう優しさの部分を引き出してくれているんだと思います。
——ライブで池田卓さんの唄を聴いていると、静かな曲の中にも情熱を感じることがあるんです。

——しっとりの中にも“気持ち”がしっかりと伝わってくる、そういう作品に仕上がっていますね。
池田卓:ありがとうございます(笑)。
——昨年11月に、風人のまーちゃんたちと開催された『風人の祭り2009沖縄』では、池田卓さんから来場者に向けてはっきりと声に出したメッセージが印象に残っています。10年という節目を迎えて、そしてこれからの池田卓さんを印象付けるようなシーンだと思いました。

ですが、もしそれで言いたいことも言えず、自分を見失うのであれば、それは間違っていることかもしれない。いろんなものを発していきたいという想いはあって。それを内に秘めたらいいのかもしれないですが、もしかしたら綺麗な歌を作り過ぎてきたのかもしれない。そこをもっと表現していきたいなと思っています。
——その時のステージでのメッセージは、清々しくて、静かで熱い情熱が感じられるいい言葉でしたよ。
池田卓:西表島のまーちゃんを含め、あのメンツの中だからこそ、あれくらいまで言おうと決意できたのがあったかもしれないですけどね。
でもちょうどその時くらいですかね、「あともう少しで島に帰りたいな」という決意が固まった時期でした。
ですから最後は暴れて帰ろうという訳ではないのですが、「後悔したくは無いな」、「言いたいことは言っていこう」、そんな気持ちがちょうどその頃に芽生えてきたんですよね。
——近い将来、船浮(西表島)に戻られて、今度は故郷から活動を発信されるのですね!
池田卓:そうですね、故郷で活動を続けたいと思っています。この10年間は音楽だけの10年だったので。

では自分は「島を守ろう。故郷が無くなりませんように」と歌いながらどうかというと、「地元船浮で『船浮音祭り』を開催しているからそれでいい」という事ではなくて、ちゃんとしっかり島に居て、島の一員として島を守りながら、そんな歌を歌っていったらと思うんです。というか、そういう行動をしながら歌うべきではないかと思うんですね。
実際に行動する事によって、島に帰ってくる人たちも出てくると思うんですよ。
家の跡継ぎの事情とか、夢破れて帰ってくる人とか、もしかしたら夢半ばで途中逃げてきたという思いを抱えている若い人もいると思うんですよ。でもそうではなくて、神さまが「あんたが必要だから」と呼び戻してくれたんではないかな。
自分の島に帰って、島の事をやるというのは間違いなくいいことだろうと思うんですよ。実際に行動することで、模範とかではなくて何か支えになればと思うんですね。

——自分も離島出身なので、そのお話がよくわかります。
池田卓:島から離れて暮らしていても、一生懸命生きている姿が、島の人たちの励みとか夢にもなったりすると思うんですね。それもありで、でも帰って来るんだったら帰って来たで、それぞれが自分で決断して起こした行動なのだから、そのどちらも島(故郷)のためにはなっていると思うんです。
——池田卓さんの歌は、そうやって地方から都会へ出てきている方とか故郷を離れている方々などの代弁をしてくれているように感じています。
最後に池田卓さんのこれからをお聞きしようと思っていたんですね。重大決心をこのインタビューで聞かせて頂くことができました。

帰郷することで、島のじいちゃん、ばあちゃんはホッとしてくれるというか、島に居るだけで嬉しいだろうなって。もちろん、そこで島の為に何かを頑張っていければ、そういう姿を見て、子供たちは育っていくと思うんで。それが故郷を保っていけると思うんです。
僕の故郷の島ですが、人口が少なくても大丈夫と思えないと。自分が何か出来るという訳ではないですけど、一人でも人が増えれば大きく変わっていけるような、そんな島なので。
——“卓さんの一人”って、地元の島の人たちにとっては大きいでしょうね。実際に行動に移す人が出てくることで地域や人が動かされていくものがあると思います。

また、僕が目指す船浮というのがあって、20年後、30年後、船浮の全員が輝いていてほしいと思うんです。
“あんな僻地の不便なところでなんでこの島人たちは輝いているんだろう”ってくらいに。それができる環境が船浮にはあると思うんです。海も山もあれば、どれだけ不便といっても、今やインターネットの時代で地球の裏側まで一瞬で連絡が取れるような時代ですからね。船浮で、いっぱい輝いている人たちを作っていきたいですね。
そうしたら、自然と人も増えてくると思うんです。“あぁ、こんな素敵な人たちと一緒に暮らしたい”となるでしょうし、便利さばかりを求めている現代の人たちにもそういうところにも目が向いてもらえるのではと思っているし。
ではなぜ船浮に魅力があるのかといえば「やっぱり自然なんだ」と、みんなが気づいてくれると思うんです。
自然が豊かな地域のほうが過疎化しているというのは、実はおかしな話で、人間はそれを補えるくらいのものがあるし、そろそろまたそういう時代になってもいい時期ではないかとも思うんですけど。
これからが楽しみですね。その中から生まれてくる歌が本物だと思うんですよ。
(→インタビュー【前編】を読む)
[Liveインフォメーション]
♪3/7(日)16:00〜(コザ/ミュージックタウン音市場)
♪4/12(日)12:00〜(西表島・船浮『第4回船浮音祭り』)
(取材: 桑村ヒロシ)
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