池田卓デビュー10周年記念インタビュー【前編】
西表島船浮出身の歌手・池田卓さんが、音楽活動デビュー10周年を記念して、ベストアルバム『凪 〜Nagi〜』を3月5日にリリース。シマの未来のこと、歌のこと、想いなどを、スペシャルロングインタビューを連載にてお届けします。
——この10周年を振り返ってみていかがですか?
池田卓:あっという間でしたね(笑)。振り返ってみればいろいろあり、その中で成長させてもらいましたね。僕の場合は、周りの人に恵まれたのは間違いないですね。
というのも通常なら、ライブ活動を地道に繰り返して、それでもCDを出せない方もいらっしゃる中で、西表島出身のアーティスト・風人のまーちゃんに拾ってもらってすぐCDデビューすることができたりとか。みんなが苦労している中で、僕はCMスポンサーの『メガネ1番』さんと出会いがあり、デビューしてからCMに出演するまでが早かったんですよ。TVに出るようになると、イベントもいっぱい出させてもらったりしていろんな方々に知って頂くことができて、デビュー2・3年目の頃には、音楽1本だけでやっていっているので、本当にありがたいことだと思っています。
——デビュー曲『島の人よ』からもう10年も経つんですね。その集大成ということで、なんと、代表曲をすべて再収録したとお聞きしました!
池田卓:僕は、下積み時代があった訳でもなく、苦労して音源を作ったというよりも、最初の頃はノリと勢いでCDを作ってきたんですね。どちらかといえば曲を知ってもらう為に出してきたような、ライブ感覚に近かったところもありました。作品が世に出て1〜2年が経つと「もっとああしたら良かった、こう歌えば良かった」と、収録に対して良い意味での成長するための後悔があったりして。
ですから、10年前までの古い音源をそのまま寄せ集めるのではなく、「10年間歌ってきて、こう成長しました」というように、あらためてこれまでの1曲1曲を表現したいやり方で再収録したんですね。これはずっと前から「ベスト盤を出すなら再収録で」と心に決めていたことなんです。
——ファンにとっても嬉しいですよね。すでにある音源集というよりも、新しいアレンジで新録したというベスト盤のほうが、より楽しみです。
池田卓:そうですね。編集で簡単にベスト盤を作ることができますが、新録なのでいつも聴いてくださっている方にも、これから聴いてくださる方にも。
——また一方では、10年前の若い頃の声、雰囲気というのも貴重だとは思うんですよ。
池田卓:僕の場合、これまでアルバム単位で作品をアレンジしてきたので、1曲目から10曲目までをアルバムを通してのバランスでアレンジを考え収録してきたというのが多いんですよ。なので、各アルバムから1曲1曲を抜き出すというのはどうか?というのもあるんですよね。
——そして今回の10周年記念盤では、どのようなアレンジを。
池田卓:今回のアルバムでは、「できるだけシンプルにして、どれだけ歌を引き出して、呼吸まで聴こえてくるくらいの柔らかさでアレンジしたい」と思いました。それから、ベスト盤といえば10年後も20年後も聴いてもらったりするものだから、インパクトよりも“何度聴いても聴き飽きない”ようなアレンジを心掛けました。それで原曲がアップテンポの曲でもあえて穏やかにしてみたりしました。
“インパクト”や“情熱”は、ライブで味付けしていけばいいと思えるようになってきましたね。
ですので、何かをしながら聴いて頂くのにも適するようにシンプルに仕上がっているので、何回か聴いてもらったら味が出てくるような、そういう1枚になりました。
ですが、10年間の“想い”というのはしっかりと込めてみました。
——ほかにも工夫した面とかはありますか。
池田卓:この10年でいろんな素晴らしいミュージシャンとも出会いましたが、デビューからずっと僕を支えてくれた4名のメンバーで作りたいというのがあったんですね。
これまでは“こんなアレンジにしたい”という僕のリクエストにメンバーが応えてくれたんですが、それだと自分の範囲を超えないので、“これまでのアレンジを超えたものにしたい”と、メンバーのみんなに投げかけてみたんですよ。僕の想いを伝えたらそれ以上にみんなが動いてくれて、そうやってみんながベストを考えて持ち寄ってきてくれたのが今回の作風に仕上がったんですね。みんなの提案を受け入れた初めての作品ともいえます。
——そしてアルバムタイトル名『凪 〜Nagi〜』について。
池田卓:いつもはタイトルを付けるのが難しくて困るんですけど、今回はすぐにパッと浮かんできました。
これまでは“気持ち”で歌ってきたんですが、“穏やか”にも歌ってみたいというのがあったり。
それと、故郷・船浮の海ですが、朝は凪でも午後から荒れてみたりとか、表面は凪でもダイビングで水中に潜るとうねりがあったりとか。海は穏やかなのに雲の流れが速かったりとか、凪の後には台風が来たりとか、“表面的には穏やかなのに、中は激しい”という故郷の自然のイメージとも重ねてみたんですね。
自然にも静と動がありますが、それが一番自然で美しい。
辞書には載っていない、内に秘めているような言葉という気がしています。
(つづく)
[Liveインフォメーション]
♪3/7(日)16:00〜(コザ/ミュージックタウン音市場)
♪4/12(日)12:00〜(西表島・船浮『第4回船浮音祭り』)
(取材: 桑村ヒロシ)
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