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上間綾乃『まじゅん』インタビュー【前編】

上間綾乃『まじゅん』インタビュー【前編】
上間綾乃ファンにとって待ちに待った3年ぶりの新作で2ndアルバムとなる『まじゅん』が、8/2より発売開始! 本人いわく「ど民謡」の頃から月日が流れ、今回は主に太陽風オーケストラのメンバーも参加し、また古謝美佐子も1曲参加♪ 沖縄民謡唄者である上間綾乃の楽曲の幅が広がった1枚となった作品。そして10月には北谷のMOD'Sでのレコ発ライブも決定! 歌詞の意味も理解してぜひ聴き込んで欲しいと思わせるロングインタビューとなりました!

——まずはNEWアルバムの『まじゅん』というタイトルについて教えて下さい。

上間綾乃:曲のタイトルをアルバムタイトルにすることも考えたんですけれど、あまりピンとくるものがなくて…。そんな時にポッと思いついたのが“まじゅん”。
レコーディングに参加してくれたミュージシャンの方々が沢山いて、皆とコミュニケーションをとりながら一曲ずつ仕上げていく中で、人と接する気持ちがとても嬉しくて。方言なんですが“一緒に”という意味で『まじゅん』というタイトルにしました。
上間綾乃
——沖縄民謡以外のジャンルの方達と関わることで音楽性とかは変わりましたか?

上間綾乃:自分の考えたイメージを渡すんですけれど、自分が持っている音楽だけだと範囲がとても狭くて。それがスタジオで先輩達の意見を聞いていくと、自分の発想にはなかった部分が出てき、気づきを与えてくれるので視野が広がっていったなぁ、と思いますね。

まじゅん——今回のアルバムはいろんな楽器が入っているようなのですが。

上間綾乃:ファーストアルバム(『願い星』)では大國 徹さんのバンドネオンが入っていたんですが、今回は馬頭琴を入れてみたんですよ。カオリさんという方なんですけど、ライブ帰りに国際通りを歩いていたら凄い音がするね〜と思っていたら彼女が弾いていて。そこで話かけて友達になって、制作が始まった時に1曲目の「月夜恋唄」で馬頭琴を弾いてもらうようにお願いしたんです。

——「月夜恋唄」とはどういう歌ですか?

上間綾乃:実は「月夜恋唄」と「遠音」の2曲は以前できていたんですけど、今回アルバムに入れるにあたって「月夜恋唄」は3拍子がハチロク(6/8拍子)に変わり、標準語を方言(うちなーぐち)に変えました。

歌詞の意味は自分で書いたからすごくわかっているんですけど、標準語で唄ったらどうもしっくりこなくて。それで方言に直したらみたらしっくりきたんです。

「月夜恋唄」については方言で書かれているので、解説をお願いした。
これを少し詩的に紹介してみよう。

 月の夜

 月に恋をしている 月下美人
 深夜に花咲く 月下美人

 誰に見せるわけでなく
 昼でなく
 新月の夜
 ひっそりと一度だけ花咲く

 限りある命だから
 しっかり生きよう

上間綾乃:人に見てもらおうと思ってパフォーマンスをするのではなく、深夜にひっそり咲くのは、はかないけれどしっかりしている。この花のように生きよう、という歌なんです。

ここでは歌詞には解説され書いていない大まかな標準語での意味を紹介してみたが、方言で書かれた歌詞とぜひ比べてみてほしい。確かに歌詞には一言も月下美人とは書かれていない。また、ただ単に月下美人というモチーフを歌にしたのではなく、沖縄の特に昔の歌には二つ三つの深い意味が比喩で書かれていることが多く、このような技法を意識しているところにも注目いただきたい。

——「止まない雨に問う」(2曲目)とはどういう歌ですか?

上間綾乃上間綾乃:沖縄の人って雨が降ったら外に出ないじゃないですか。本当に毎日毎日雨が降ることがあって、そんな時に出来た歌なんです。なんでこの雨は止まないのか、止まないのは何か意味があるのか? そんな時に出来た曲です。

——この作品では曲も作っているんですね。

上間綾乃:これは歌詞と同時で鼻歌作曲です。

——「遠音」(3曲目)とはどういう歌ですか?

上間綾乃:おばぁちゃんがきっかけで小学2年で始めた三線なんだけど、私が楽しそうに弾く姿を見て、お母さんも稽古に通って今では教師免許まで取ったんです。こんな風に受け継ぐもの、共有できるもの…そういう思いは残していきたいけど、残せなかったりもする。ならばこういった繋がりを歌で伝えて残したいという想い。
今、沖縄を離れている人や帰りたくても帰れない人、海外にいる人でも魂や想いは七つの海を越えることができる。生きていく中で頼りにしている希望の光=自分は沖縄の人なんだ、想いだけでも帰ってこれるよ、という歌なんです。

——歌詞の途中で“守護の歌”という表記があるんですがこの意味は?

上間綾乃:例えば子守唄とか人と人、大人が子供を守るために受け継いで歌われてきた歌のこと。それが遠くから聞こえてくる音のようにという事で「遠音」なんです。

——「夢しじく」(4曲目)と「声なき命」(5曲目)とは?

上間綾乃上間綾乃:「夢しじく」“夢によく観る”という意味(“夢 しょっちゅう”)。風に乗ってきた想いは辿り着くことって無い、って書いてあるんですけれど、「どこに行くのかな?」辿り着く所が無いっていうのは寂しいから行くあてがないなら、あなただったり私だったり誰かが受け止めてあげようっていう歌なんです。必ずしも異性に対してという意味ではないんです。

「声なき命」はメッセージソングで、今あるこの自然はいつまでもこのままではないよ。当たり前が当たり前じゃないという事、命は大切にして、私も大切にするからということを伝えたくて作った歌です。
(→つづきはコチラ)


*オフィシャルHP:
http://uemaayano.com/

*上間綾乃ブログ:
http://ayano.ti-da.net/


セカンドアルバム『まじゅん』発売記念ライヴ
2009年10月24日(土)
場所:沖縄北谷MOD'S
開場19:00、開演20:00〜
前売り¥1,500 当日¥1,800

[豪華サポートメンバー]
仲宗根達也(和太鼓)
松元靖(ピアノ)
伊集タツヤ(ギター)

※予約問い合わせ:LIVE HOUSE MOD'S TEL/FAX:098-936-5708 

(取材: YANTY、編集: KUWA)
(取材協力: CAFE LU-MAY 「かふぇ るーめぃ」


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Posted by ryuQ編集室 at 2009年08月04日   09:00
Comments( 0 ) 沖縄の人々
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