琉球海炎祭2009物語(2)

4月18日(土)に開催される『琉球海炎祭2009』の見所をはじめ、特集[前編]に引き続き、沖縄が世界に誇る花火イリュージョンの魅力をさらに追究して、お伝えしていきたいと思います。
今年で6年目を迎える琉球海炎祭について、ネタバレぎりぎりにレポートします。
——ズバリ、今年の『琉球海炎祭』の見所とは!
琉球海炎祭:今年の目玉は、槇原敬之さんが後半のパートを作り込んでくれて、オリジナルとは違うアレンジをしていて面白いですよ。そして最後は感動的な展開を考えているので。
また、「コンサートみたいに“アンコール”をやったらどうだろうか」と花火師さんとも結構話し合ったんですけどね。花火といえば、最後にダダダ、バーン!と終わって、はいさようなら、というのが普通だという事なんですけどね。
例えば、沖縄の結婚式やお祝い事などでは、最後に『唐船ドーイ』のカチャーシーで盛り上がって終わるので、今回、花火が終わったあとカチャーシー曲を流してアンコールで花火が再び盛り上がるようなシーンも考えています。もしそれが今年うまくいったら、来年からも「沖縄の花火イリュージョンの最後は『唐船ドーイ』で締める」というかたちを作ってみたいなとも思っています。

——これまでにない発想ですね。花火職人さんの反応はいかがでしたか。
琉球海炎祭:以前1曲目に琉球古典音楽の『瀧落とし』をやった時に、小さな太鼓の音から徐々に大きくなっていくような演出を考え、それを依頼したんです。花火師さんからは、通常花火というものは冒頭と最後はドカーンと打ち上げるものだと反対されましたね。
たしかに、DJ OZUMAのカウントダウンの時もアゲアゲで大きく盛り上がったりしました。なので、始まりは派手に幕開けして、ですが最後は沖縄らしくカチャーシーでしめたいなと思っています。

そして今年のカウントダウンは、假屋崎省吾さんで、個々のパートでも彼がデザインした花火を解説してもらうことができたらとも考えています。また今年、假屋崎省吾さんは25周年ということで、25年前に流行った名曲で勢い良く幕開けスタートしようと思っています。
さらにはこんなエピソードもありますよ。假屋崎省吾さんに「今年はこの生け花を花火にしようと思っています」とお話を持っていった際、花の図鑑などを取り出し見始めて「こんなのやりたいね!」と盛り上がってくださって。
そして、逆の発想になって「私のほうがこの花火に合わせて、生け花をいけましょう!」という話になったんです。
また、花火クリエイターさんも話に乗ってきてとても盛り上がり、假屋崎さんが「いいのにしようね」って(笑)。一からやり直しですが、とてもやりがいがありますね。
——華道家の假屋崎省吾さんが琉球海炎祭に参加されるきっかけとなったのは?
琉球海炎祭:花火クリエイターさん自身が「花火師は花火しかみていないのでどのように開かせようかという発想が無いから、華道家が作ったものを花火で開かせてみたい」と言ってきたので、それで華道家である假屋崎省吾さんに、花火のデザインをお願いに行ったんです。そこまでこだわる花火大会というのも珍しいかもしれませんね。
——花火イリュージョンを国内で長時間もやっている花火大会はあまり少ないとのことで、その花火クリエイターさんのお仕事などは海外での活躍の場も多いとの事ですが、海外で有名な花火イベントはあるのですか?
琉球海炎祭:毎年一定の場所で花火を観るというのはまだ日本くらいなものなんです。海外では、例えば北京オリンピックの時のように、特別なセレモニーの時などに打ち上げるとか。花火そのものを楽しむ大会イベントというのはあまりない。海外ではどんなに長くても20分くらいだそうですよ。花火の考え方は、海外とは根本的に違うんです。日本の花火の歴史は300年くらいありますからね。

日本の花火は1発の花火をどう開いて、どういう色でどう変化させてみせるか、などですが、海外は派手にドカドカ打ち上げるだけのものが多いですね。
また例えば、日本の丸い花火は、海外では観られず、大体楕円になってしまうようで案外と難しいのです。
——あらためて“花火の魅力”とは?
琉球海炎祭:どんなイベントでも普通はリハーサルがあったりしますよね。花火って、一切リハーサルが無いんですよ。この花火イリュージョンを持ち込んできた自分たちでさえ、はじめて本番で観ることになるんですね。それは花火師さんたちもそうなんですよ。本番当日にしか観られないものがあるという楽しみがあるんです。
それから、毎年花火イリュージョンの最後のほうでは結構涙している人が多かったんですよね。光と音楽がシンクロしていると、自分の心とかとジーンと響き合うのかなって。
観に来ている人ひとりひとりの人生と目の前に拡がっている光景と重ね合わせて、例えば映画のように、恋愛シーンもあれば、悲しい想いのシーンもあれば、賑やかなシーンもあるような展開を、この1時間の中で作っていきたいと思っています。
——数年前のクライマックスでは、少年少女の合唱団が歌う『青い地球は誰のもの』(冨田勲)が流れた時は、とても感動しましたね。歌詞は「♪青い地球は誰のもの〜」が何度もリピートして心に響くものでした。

——最後に一言、メッセージをお願いいたします。
琉球海炎祭:今の世の中って、本物を生で観る機会が減っていると思うんです。
“こんなのでいいや”って、安くて簡単に済ませてしまう事ってあるかもしれないですけど…。
花火だけに限らないですが、例えばコンサートでも生で観るのとDVDで観るのでは違ったり、ステージの目の前で観るのと会場の外で音が漏れてくるものを聴いているのでは全然違うようにね。
コンサート代ほどのお金なら、コーヒー代の何杯かを節約したりとか後から何とでもなるというか。でも時間というのは絶対戻って来ないんで。経験できる時に経験をしてほしいです。ぜひ一度観て、体感してほしいですね。
(インタビュー[前編]を読む)
※琉球海炎祭の公式HPはコチラ→
(取材: 桑村ヒロシ、取材協力: OFFICE FIELD PLAN、パイロスミス)
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