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琉球海炎祭2009物語(1)

琉球海炎祭2009物語(2)
日本で一番早い夏の花火大会として、沖縄で若夏の4月に毎年開催されている『琉球海炎祭』。音とシンクロする花火イリュージョンが全編を通して繰り広げられる花火イベントとしては、国内でも珍しいといわれています。どうして有料イベントなのか、そしてそれはどんなに魅力的なのか、取材はその舞台の裏側にまでスポットを当ててみました。琉球海炎祭をより知ることで、この大花火イリュージョンを2倍楽しんでみましょう!

——沖縄で、花火イベントといえば無料のイメージがあったところ、有料の花火イリュージョンの実績を積み重ねてきた琉球海炎祭。その魅力について、秘話も交えてをぜひお聞きしたいのですが。

琉球海炎祭2009物語(1)琉球海炎祭(プロデューサー・久保貴司):学生の頃から20年ぶりに再び沖縄に来て、その時は4月だったのですが、まだ4月だというのにもう沖縄ではプールで泳げて。さらには海びらきもすでにやっているよと言われて。札幌で雪祭りが行われるのは全国放送されるのに、なんで沖縄の海開きを全国にPRしないんだ?って事がきっかけだったんです。コンセプトとしては、4月に海開きするのに、その時期お客さんが来ないのはもったいない。観光を拡げるのが一番の目的ですね。

そこで、夏のイメージといえば“花火”ということで、花火とコンサートのコラボを考えていたんですけど、ちょうど花火イリュージョンと巡り会いました。1/30秒という細かい単位まで制御できることから、沖縄音楽との花火イリュージョンが面白いだろうとイメージがありました。日本全国の中でも、地域名の入った○○音楽って他県では無く、ここ沖縄だけですものね。それくらい、沖縄には音楽がある。

そこで、沖縄県リゾート局とか観光コンベンションビューローや県内大手企業さんに企画のお話を持っていった際など、「沖縄で、花火にお金を出す人は一人もいない」とまで言われてきたのですが、やってみたら、出来上がった企画も良く、人も集まった。そこまでは全部合格だったのですが…。

琉球海炎祭2009物語(1)関連イベントのライブコンサートにORENGE RENGEをブッキングして、その頃はまだ人気が出る前で1月にORENGE RENGEをお願いしたら無料で出てくれるという事になりました。
それから間もなく、2月末頃に彼らの『ミチシルベ』という曲がオリコンでトップになり、フジテレビの月9のドラマの主題歌に決まって!そしてその後、とんでもないくらいの件数の問い合わせが来ましたね。
琉球海炎祭の問い合わせの多くが「ORENGE RENGEは無料なんですか?何時ですか?」というふうに、電話がORENGE RENGEの事だらけになったくらい、ステージ本番には3万人の人が溢れました。琉球海炎祭のチケットもいっぱい買ってくれて、1年目の花火イリュージョンの売り上げは結構良かったんですよ。

ところがライブのほうは入場料が無料だったものですから、3万人対策のための警備にとか、鉄製のガードするパイプを埋め込んだり、イベント後にその地面の復旧にとか、想定以上の費用が掛かりました。最終的にはそれが結構な赤字を産み出すことになったんですね。

大きな赤字のおかげで、社内では“とんでもないイベントをやったヤツだ”という事で会社では懲戒処分になるは。予想外に経費がかかったライブの盛り上がりが意外な顛末を迎えることになるのですが。

そうやってたくさん観に来た人たちがいたので、その人たちのクチコミが拡がっていったのです。2年目、3年目も、花火のほかにも何かやっているから観に行こうってたまたま来たけれど、観てみたら凄い花火だっていうクチコミにまたつながっていく。
DJ OZUMAを呼んだり。ガレッジセールのゴリや川ちゃんを呼んだり。そうやってチャンプルーフェスタという関連イベントをやってきました。

でも今年はそういうのをやめよう。原点に立ち返り、内側を充実させようと思っています。なかには、遠くのほうでタダで眺めようとする人もいるんですけどね。でもこの花火イリュージョン『琉球海炎祭』が成り立っているのはJALやAUなどのスポンサーさんやお客さんが買ってくれたチケットのおかげで成り立っているものなので、お金を払ってきている人たちが満足するよう、会場の中や、そして花火の質も音楽も、クオリティーの高いものを。そこにきっちり向けていこうということで。

——なるほど。ところで、全国的にはお金を払って鑑賞する花火大会ってあるのでしょうか?

琉球海炎祭:そこそこ有名な花火大会は有料が多いですね。たとえば有名なところでは、秋田県の大曲の花火大会というのは、マス席収入だけで3億円ですよ。
長野県の諏訪湖の花火大会は、1泊2日泊まって一人13万円くらいのコースが人気だったりしますね。それも帰り際のチェックアウト時にそのまま翌年の予約を取らないと次が確保できないほどの人気なんですね。それでも毎年観に来るんですよ。そういうのが沖縄でも定着できればと思いました。

しかもそれらは普通の花火大会なんですよ。琉球海炎祭の花火イリュージョンのような音楽とのコラボレーションなどは無いんですよ。2時間の花火大会の中で、ラスト10分とかで花火イリュージョンをやるのとかはあるんですが、全編にわたって長時間も花火イリュージョンやるのは前例が無いんですよね。それには手間とお金が掛かるものですから。

琉球海炎祭2009物語(1)
花火イリュージョンをやるのに、花火の筒が5千本あって、その筒一本一本に配線がされていて、それを何個かまとめたモジュールがあって、それがいっぱい置かれているんですが、それが一つで結構費用が掛かるんですよ。点火タイミングが増えるほどそれがもっと必要になって、それを全部やると、とてつもない予算が掛かってしまうんです。なので、一般的な花火大会は、1曲か2曲だけやって、あとは普通の花火になったりするんですね。

琉球海炎祭ではそれを全編やるんですよ。ほかの花火大会ではそこまでは出来ないですし、琉球海炎祭は音響も違います。スピーカーはフランス製の有名なスピーカーを使ってやっているので、どこの方向にも聞こえるようになっています。コンサートのような巨大なスピーカーなんですが、さらに凄いのは、静かな曲で小さな花火を上げた時でも、その花火の音量に合わせて3〜6デシベルの上に曲が乗るように制御しているんですよ。ですので、花火の規模や流れに沿って、適切な音量がコントロールされています。

琉球海炎祭の“花火イリュージョン”は、そういう点でも国内で誇れます。日本一の花火の規模といわれる花火大会でも、フルで“花火イリュージョン”をここまでやっているのは他では無いと思いますよ。

他の地域の花火大会にもいろんなNo1ってあるんですけど、集客や規模でNo1とか、大きさでNo1とか、玉数でNo1とか。あと、お客さんの満足度を何で出すか、というところですよね。
いろんなNo1があるんですが、僕らが行っているのは、日本で一番早く夏が訪れる沖縄で、一番早い夏の大花火をやろう。日本で一番早い花火というと、年末のカウントダウンとかもありますが、僕らは“一番早い夏の大花火”なんです。本当の花火大会の出発をここ沖縄でやろう、という事ですね。

——なんで4月なのに“夏”なんだろう?と思われるかたもいらっしゃるかもしれませんが、沖縄ではもう若夏で季節的にもちょうどいいですものね。

琉球海炎祭:実は、この時期に東京から沖縄に観光に行くきっかけというのが無いんですよ。4月の東京はまだ花見が終わった直後で、まだ肌寒かったりすると、いくら沖縄の天気予報で気温26度といわれても、どれだけ温かいかわかんないんですよね。
それが、花火とかで全国中継されて、かりゆしウエアやTシャツ姿がTVに映ると“あっ、もう泳いでいるよ”となりますよね。
3月末に八重山の海びらきが、東京の新聞に小さく載る事もあるんですが、それを“沖縄ではもう花火がやっているよ”という、夏の到来を伝えたいなと。それで4月にこだわって開催しているんです。

——そしてゴールデンウィークでも無く?

琉球海炎祭:なんで4月の2週目〜3週目にやっているかというと、海びらきとのタイミングなどもありますが、1週目というのは春休みがまだあったり、人事異動があったり、入学式があったりするんですよ。4週目だともうすぐゴールデンウィークですよね。ですので、4月って、旅行に行く人が少なくなる時期なんですよ。
とくに2週目、3週目が動きにくい。沖縄県のホテルとかを調べると集客がとても落ち込む時期なんですね。だからこそ、ここに仕掛けよう。
なぜなら、元々観光客がいっぱい来るシーズンにイベントを開催しても、沖縄県としては嬉しくない。(例えば航空会社もホテルもおみやげ屋さんも)

琉球海炎祭2009物語(1)そしてそれが具体的な数字で表れてきました。海炎祭を行ってきた過去5年間(平成16年が第1回)で、4月の観光客の推移が、それまでと比べて30%近くに跳ね上がったんですよ。

他の月平均で14%くらいですが、4月がプラス29%に伸び、倍くらいに突出するようになりました。そうやって沖縄の観光のところには貢献していると思うので、ぜひ地元の皆さんにも琉球海炎祭を応援してもらいたいなと思っています。
インタビュー[後編]に続く

※琉球海炎祭の公式HPはコチラ→

(取材: 桑村ヒロシ、取材協力: OFFICE FIELD PLAN、パイロスミス)


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Posted by ryuQ編集室 at 2009年03月30日   09:00
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