川畑アキラ物語1【島の旅人編】


——このマキシシングルには、与論島を舞台にした青春時代に想い出深かった場所が歌われていたりしますが、川畑さんが少年の頃のお話から聞かせて頂けますか?
川畑アキラ:与論は沖縄と似ている部分もあって、例えばお祭りも盛んですし、じいさんやばあさんが三線を弾いて歌ったり、という環境がありましたね。そして両親が洋品店をやっていたので、店内では有線放送やラジオなどが流れていて、いつも音楽がありました。またテレビ世代でもあって、放送で流れてくる音楽や、学校で歌う唱歌から、歌だったら何でも好きで歌う少年でしたね。
——ラジオというと、沖縄の放送も流れていたんでしょうか?
川畑アキラ:与論島は鹿児島県になるんですが、距離的には沖縄のほうがとても近いので、FM沖縄や、FENなどを聴いていましたね。テレビは沖縄も鹿児島も入りましたね。その頃の沖縄の放送は、外国のプロモーションビデオを流すような番組(TOP40など)があって、好きでよく観ていましたよ。

——それから与論島のお祭りというと、重要無形文化財の『十五夜踊り』が有名ですよね。
川畑アキラ:『十五夜踊り』はよく観てはいましたが、重要無形文化財なので格調が高く、みんなで踊ってさわいで、というのともまた違って。
僕が子供の頃から好きだったのは『ヨロンサンゴ祭』という夏祭りがあるんですが、3歳の頃に飛び入りで『どんぐりコロコロ』を歌ったのが初ステージでした(笑)。出たがり屋だったんでしょうね(笑)。お祭りや修学旅行(行き先は沖縄でした)などでは、歌が好きでよく歌っていましたよ。
今年の『ヨロンサンゴ祭』は、今週末の9日(土)・10日(日)に開催され、実は僕のライブステージも予定されているんですヨ(10日に出演予定です)。
——小さな頃から大好きだったお祭りに出演されるのですね! バンドはいつぐらいから始めたんでしょうか。

——川畑アキラさんといえば渋い歌声が印象的ですが、もうその頃から今のような声だったんでしょうか?
川畑アキラ:そうですね、声はそんなには変わっていないと思いますね。その頃から声が低くかったので、電話の相手は「親父か俺かわからない」みたいな(笑)。
——そして与論の高校を卒業されて東京へと上京しますが、そこで本格的に音楽活動を?
川畑アキラ:進学で東京に上京するのですが、音楽のほうは“東京に行けばなんとかなるんじゃないか”というのが漠然とありました。大学の音楽サークルでは、コブラツイスターズのギターとなる相馬と出会って、そこから曲を作るようになりましたね。
それからコブラツイスターズとしてデビューしたのは30歳の頃でした。遅咲きもいいほうですね(笑)。でも、どこかとプロ契約することよりも、まずお客さんを増やそう、そして自分たちの音楽を固めよう、というのがありましたね。固まったところで、ようやくアプローチをかけていきました。それが今の音楽事務所になります。
——川畑さんの音楽に“島”のエッセンスを取り入れたのはいつ頃からでしょうか?

そしたら、自分の中に眠っていた“島の記憶”がそこでバァ〜ッと花開いたというか。
じいさんがずっと使っていた三線を、東京のアパートに置いていってくれたんです。そこからオリジナル作品を多く作るようになりましたね。そこで最初に作った曲が『甦る人々』でした(コブラツイスターズの代表曲のひとつ)。
——5年前に出された最初のソロシングルにも『甦る人々』(オーケストラ・ヴァージョン)が収録されていましたね。
川畑アキラ:この曲は一番長く歌っていますね。墓場まで持っていきますよ(笑)。
——沖縄に来られるようになったのは、そのファースト・ソロの頃でしょうか。

ステージもご一緒させて頂いたりもしたんですが、何より、その頃のイクマさんも東京を拠点にしながら沖縄を新たな活動の地にしていったり、同じ九州人として(イクマさんは福岡県久留米市出身)、ちょうど自分とも重なる部分もあって印象深かったですね。
そのイクマさんから「沖縄でやってみないか?」という話をもらったことがキッカケで、今年の春から活動拠点を沖縄に移すことになりました。
2003年のソロ第一弾を出した時も、しっかりと自分を出していきたい、というのがあって作ったんですが、やっぱりバンドと平行してというのはなかなか難しくて。
バンドメンバーにその話をしてみると、「バンドを休止というよりも、ファンに対しても一回区切りをつけて沖縄でやってこい」と後押しをもらえて。そう言ってくれたメンバーとは、もちろん今も連絡を取り続けていますよ。
——東京から沖縄へ。生まれ島と通じるものが今はここにあるのではないですか?
川畑アキラ:沖縄は風土も好きですが、やっぱり“音楽に対する近さ”が感じられますからね。
プライベートでも島旅は好きですね。島によっては雰囲気も違いますし、それぞれの島が持った“豊かさ”が感じられるのがいいですね。
与論島も亜熱帯で沖縄とも似ているんだけど、ほんの少し言葉とかが違ったりとか。島旅を通して、また自分の生まれ育った島の良さを再確認したりとか。
——島旅はいいですよね。沖縄から与論まではフェリー2時間半くらいなので、いつか是非行ってみたいと思います。
そしてインタビュー【後編】(運命[ヌサリ]編)では、5年ぶりにリリースした新譜のこと、そして川畑アキラの現在とこれから、に焦点をあてていきたいと思います。(つづく)
※川畑アキラ公式HPはコチラ→
→川畑アキラ物語1【島の旅人編】
→川畑アキラ物語2【運命(ヌサリ)編】(公開中!)
(文+写真: KUWA、取材協力: ワイズミュージック)
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ずっと疑問と不安だった「ザ・コブラツイスターズの解散」。
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川畑アキラ物語1・2。
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2008年08月12日 02:05
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