シマとの対話〜第II章(第13話)『聖なる難儀』平田大一

南島詩人・平田大一の“今この瞬間”に綴り出される詩、そしてそれに呼応するような1枚写真とのコラボレーションでお届けする連載『シマとの対話』新春第一弾。第II章を好評連載中!(毎月15日更新)

第II章(第13話)『聖なる難儀』
松の飾りをおろす間も無い1月上旬。
シマはすっぽり
黒砂糖の香りに包まれる。
ああ…1年の始まりと同時に
今年の挑戦がまた! 始まるんだな。
1995年から始まった「小浜島キビ刈り援農塾」
2000年から始まった「小浜島ふるさと農場倶楽部」
2007年から始まった「うふだき荘島人体験プロジェクト」
そして今年2010年。
復活するんだ! キビ畑。
装いも新たに名称も変えて
「小浜島キビ刈り友の会」として復活するんだ。
久しぶりのシマの桟橋は
北風冷たい夕暮れ時。
その北風に乗って届く…
黒砂糖の甘くて濃い「香り」。
島じゃあベンツの軽トラを運転し
実家の「民宿うふだき荘」に到着するや
早速3つの理念を大きく書いて壁に貼る。
「小浜島キビ刈り友の会2010/3つの理念」
1)初日で手の皮をむいて、3日で肩の皮をむいて、
1週間で心の皮をむこう
2)キビ刈り!嗚呼、この「聖なる難儀」を満喫しよう
3)大人の感動体験の場を目指していこう
かつて僕が事務局長を務め5年続いた「援農塾」と
更に僕が島を出た後7年続いた「農場倶楽部」と
親父亡きあとリフォームされた民宿で行われた
島の暮らしを体験する「島人体験プロジェクト」が加わって
新たなチーム「小浜島キビ刈り友の会」が発足した。
全くの口コミで全国から集った勇敢な旅人は
1ヶ月にわたるこの赫土との格闘の日々の果てに
いったい何を感じるのだろう。
そしてこの僕も!
「南島詩人」という名前についたこの贅肉を
削ぎ落とすことが出来るのだろうか…。
真新しい「手袋」に「雨合羽」、そして「雨靴」に
自分の名前を刻む手に力が入る。
「聖なる難儀」を一人確認する
大切なセレモニー。
遠くから…
闘いの始まりを告げるゴングの音が
確かに響いた。
南島詩人/平田大一

ryuQ生まれのコンテンツ『シマとの対話』が、
書籍版として新たに生まれ変わります!
南島詩人・平田大一とKUWA(ryuQ)の写真とが
コラボレーションした、情熱と感動の作品集になりました!!
書籍版『シマとの対話【琉球メッセージ】』
文:南島詩人・平田大一 / 写真:桑村ヒロシ(KUWA)
出版:ボーダーインク
発売日:好評発売中!
価格:¥1500(+税)
※通販は、てぃーだショップで販売中!
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●Profile:
平田大一(ひらた・だいいち)
南島詩人・演出家・那覇市芸術監督
1968年11月7日沖縄県竹富町小浜(こはま)島生まれ。
進学先の東京で、アートユニット「I・N・U」に参加、自作の詩を朗読する舞台活動を開始。卒業後は生まれ島「小浜」に戻り、アーティストへの楽曲・詩の提供、実家の民宿を拠点に「キビ刈り援農塾」をスタートさせるなど、地域と文化に根ざした幅広い活動を行う。
2000年から与勝地域の子供達による現代版組踊『肝高の阿麻和利』の演出を手がける。
2005年3月に勝連町・きむたかホール館長を卒業、4月11日に有限責任中間法人TAO Factoryを立ち上げ、代表理事に就任。同年、那覇市芸術監督に就任。
うるま市、浦添市、八重山、金武町、那覇市、5つの地域の子供たちのための舞台を手がけるほか、毎年、新作舞台を精力的に制作。沖縄県内はもとより、県外、国外にも支持者を増やしている。
代表作に現代版組踊『肝高の阿麻和利』、現代版組踊『大航海レキオス』など多数。著書は詩集『南島詩人』、『歩く詩人』(冨多喜創)、写真詩集『シマとの対話【琉球メッセージ】』ほか。
・平田大一ブログ『シマとの対話』:
http://hiratadaiichi.ti-da.net/
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この記事へのコメント
はじめまして。
聖なる難儀、なんかいい言葉です。
聖なる難儀、なんかいい言葉です。
Posted by SSS
at 2010年01月15日 19:43

SSSさん、いつもコメントありがとうございます。
「聖なる難儀」、いい言葉ですよね。
難儀な事の先に道がある、というような希望を感じさせてくれます。
「聖なる難儀」、いい言葉ですよね。
難儀な事の先に道がある、というような希望を感じさせてくれます。
Posted by KUWA(ryuQ編集部) at 2010年01月16日 17:54
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