71年ぶりに復活『富盛十五夜綱(八重瀬町)』【後編】

特集【前編】に引き続き、【後編】では昭和12年に途絶えた『富盛十五夜綱』の経験者・知念富一(97歳)さんに、沖縄の綱引き発祥の綱といわれる『富盛十五夜綱』のことを語って頂きます。
——知念富一さん、どうもこんにちは。71年ぶりの『富盛の十五夜綱』がもうすぐですね。今、どんなお気持ちですか?

——そして昭和12年で途絶えた『富盛の十五夜綱』を実際に経験されてらっしゃるとか?
知念富一:はい、私は明治45年生まれなんですよ。昔から近隣の地域からも富盛の綱引きは人気がありました。たくさんの人が観に来て大勢の人で大変賑わいました。
最後になってしまった昭和12年の時、私は14、15歳の子供で、綱に乗る支度(シタク)という役割で一番前に乗りました。北側の綱の露払い・ゼイ持ちをしたことをよく覚えています。とても楽しく面白かった思い出があります。
支度という役は、自分では(自分の希望だけでは)なれないんです。集落のクバイムン(役割分担係)から指名されないとなれないので、名誉なことでとても嬉しかったです。

また、綱引きの祭りで、私も昔は棒術や踊りでも十五夜祭りに参加しましたよ。富盛では、北と南の2つの集落の張り合い(競い)が強いんです。祭り当日まで相手側には内緒で、必死に隠れて練習したもんです。
綱引きでも、北と南の住民対抗意識が強くて、たとえば北側と南側で夫婦になっても奥さんは綱引きのときには自分の実家側に戻って引いたぐらいです。
——力の入れ方が凄いですね。さすが、発祥の地ですね!支度は今年も完全に再現するようですから、富一さんも昔を思い出しながら、担当した一番前のゼイ役などを見るのが楽しみですしょうね。

——では最後に区長さんから、今回の見どころと71年ぶりの『富盛の十五夜綱』への抱負をお願いします。
知念満区長:71年ぶりの復活に多くの方々のご協力ご理解いただき、国からも認定を地域伝統芸能継承の認定をいただき深く感謝しております。沖縄の綱ひき発祥の地を誇る『富盛の十五夜綱』復活は、地域住民をはじめ、県民のみなさん、観光のみなさんどうぞ大勢の皆様にご覧いただきたいと願っています。富盛は大変芸能が盛んで、個性的なものが多く演目も豊かです。


綱の支度には牛若丸と弁慶が乗り、ガーエーも独特のやり方です。小さな字の個性あふれる伝統芸能と綱引き十五夜遊びにどうぞおいでください。71年ぶりの復活を皆さんでお祝いにご観覧くださいますよう、お待ちしています。
記事リンク:
→71年ぶりに復活『富盛十五夜綱』(前編) ※掲載中
→71年ぶりに復活『富盛十五夜綱』(後編) ※只今公開中!
『富盛十五夜祭・71年ぶり復活十五夜綱』
場所:八重瀬町富盛公民館前広場にて/観覧無料
時間:9月14日(日)午後2時より『十五夜祭り』開始
・各種伝統芸能披露
・綱ひき予定時刻・午後5時頃(※当日一部撮影制限あり)
●八重瀬町富盛公民館
住所:沖縄県島尻郡八重瀬町富盛432
電話:098-998-5225
(文+写真: 吉澤直美、編集: KUWA、取材協力: 八重瀬町富盛公民館)
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