島さちこインタビュー[後編]
![島さちこインタビュー[後編]](http://img01.ti-da.net/usr/ryuqspecial/080104blog_top.jpg)
「皆のふる里は地球。地球は生まり島」
——島さちこさんが生まれ育ったふるさと伊是名島のご実家には、日常の中に祈りや感謝があったとのことで、また家族間でも琉歌(八・八・八・六)で気持ちを表すこともあったとのこと。
そういった言葉の受け止め方は、事故前と後では変わりましたか?
![島さちこインタビュー[後編]](http://img01.ti-da.net/usr/ryuqspecial/080104b.jpg)
「今出来ないやつが、後で出来るものか」とか厳しい言葉を言われてね(笑)。
でも母や父の言葉は深い意味があって、そういった言葉は他の家では当たり前ではないんだな、と気づいた時もあったんだけど、そう思ってもなかなか出来ない…。
以前20代に大病した時も“ならんしが なとぅしが ないしが ならんど” 「出来ない人が出来ているのに 出来る人がどうしてやらないのか、なぜ努力しないのか」、「生まれてきた子供たちはどうするのだ。何の証も残さずこのまま死んでしまうのか」と言われました。
ちょうどその頃に読んだ新聞に“夢は実践して夢。みているだけでは幻だ”と、伊是名出身の名嘉睦稔さんがおっしゃっていた記事を読みました。
「これは私に向けての事だ!」と思い、それまでやっていなかった三線を翌日から本格的に習いに行き始めたんですよ。
のど自慢大会で情歌や古い歌を唄い何度も優勝した経験もある島さんですが、家族から歌うことを薦められていたにも関わらず、積極的に歌うことは避けてきました。
そういう中、10代の終わり頃に、母から「幸子の歌をカセットテープにふきこんで欲しいと人から頼まれて」と言われ、家にあったマンドリンやギターを弾いて歌いカセットを重ねて録音し作った何本ものテープは、評判を呼び沢山の人の手に渡っていきました。
——ところで島さんはウクレレやクラシックギターも弾かれますよね。
島さちこ:ウクレレは兄が買ってきたもの、クラシックギターは家にあったもの、そして父の三線。三線とかはね、家族がいない時に一人でこっそり隠れて弾いていたんですよ。当時、ギターの教本が島にはなかったので自分のチューニングで弾いていて、
高校ではギタークラブに入って、ギターコードと基礎を学んで、民謡をアレンジとかしていましたね。
そしてその後、伊是名島音頭「島踊り」や伊是名村讃歌「悠久(とき)をこえて」を作曲し、一時、東京に住んでいた時にハワイの音楽をやりたい、スラック・キー・ギターをやりたいという事で、矢野憲治さんや山内雄喜さんとの出会いがあり、しばらく習うことになったのだそうです。
——今回のアルバムは特にどの曲を聴いてほしいですか?
![島さちこインタビュー[後編]](http://img01.ti-da.net/usr/ryuqspecial/cd_jkt_shima.jpg)
珊瑚を守りたいという気持ちももちろんですが、CDジャケットの表紙は、そのままではないですが首里城をイメージし、もしかしたら首里城は竜宮城ではないかなとイメージして、綺麗な海を守るためには一人一人の“心持ち“を組んでもらえたらと思いで聴いて欲しいと思っています。
Coi-naの前身である天咲時代に頼まれて詞を書いた時、メンバーを追いかけ見続け、一人ずつのオーラを感じてから暁・太陽・月・星のイメージを歌詞にしたためたそうです。
民謡は特別なものではなく、生活の中に普通にあったから20代の途中までは拒んできましたが、子供の頃から楽器に自然に親しみ、節目では家族の言葉、また偶然見た睦稔さんのメッセージにより背中を押され、様々な出来事を乗り越えてきました。
「口笛を吹いて風を呼び、暑さをしのいでいた」という生活の知恵ともいえる冒頭の口笛。<ツラネ>と呼ばれる琉歌特有の旋律。三線、スラック・キー・ギター、スティール・ギター、フルートの音色。
沖縄本島ではなく、伊是名で感じた海、神への祈りや言霊が日常にあった環境。琉歌や民謡、懐かしい歌やハワイアン、フォークソング。そして母の祈りや古謡の言葉。
40年前に見た「自分がやるべき夢」が叶ったのかな、と話してくれた島さちこさん。
今回はその幕が開いたばかりです。
あるものを壊す必要ないのにそうせざるを得ず、壊れていく自然。壊れていく…は人間が壊しているのかもしれません。回復に時間がかかることは、事故を体験した島さんだからこそ伝えたいメッセージです。
![島さちこインタビュー[後編]](http://img01.ti-da.net/usr/ryuqspecial/080103a.jpg)
人魚伝説のジュゴンや白化現象が伝えられるサンゴは、汚れていない環境でなければ生息することが難しいのが現状です。ですが2007年、沖縄本島北部では2頭が連なって泳ぐジュゴンの姿や、元気なサンゴが生息する場所が確認されています。その反面ダメージを受けている場所も沢山あります。
最後にアルバムの歌詞カード集に書かれている島さんの琉歌を紹介します。
みるく世 願てぃ(みるくゆ にがてぃ)
世願ぇーさびら (ゆにげぇ さびら)
かりゆしぬ島や (かりゆしぬ しまや)
いちん (いちん)
誇らしゃや (ふくらしゃや)
美ら唄ぬ思い (ちゅらうたぬうむい)
唄味にかきて (うたあじにかきて)
またゆ語る日ぬ(またゆかたるひぬ)
かにん嬉りさ (かにん うりさ)
平和を願い
平和の祈りを唱えます
しあわせの島は
いつも
誇らしい
美しいうたへの思いを
唄味にかけて
また 唄えることが
こんなにも嬉しいことか
<サラバンジ>とは“正に最盛期”という意味。正に期を熟して 『海の伝説〜人魚の住む家〜』は誕生しました。
・インタビュー前編を読む:
→http://ryuqspecial.ti-da.net/e1907017.html
( YANTY藤原、編集+撮影: KUWA、取材協力: おきちゃんレコード)
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