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東京で開催されているデザイン・フェスタのように「作品を発表したり人が繋がる場所を沖縄でも開催したい」というひらめきからスタートしたこのイベント。主催者であり自らもイラストレーターとして仕事をする徳元佐和子さんに、カイナアートフェスタの魅力などを語っていただきました。

——最初に徳元さんがこの「カイナアートフェスタ」を開催しようと思ったきっかけは？

徳元佐和子「東京でデザイン・フェスタというのをやっている、というのをテレビ見てその後、栃木に１年住んでいた時に行ってみたんです。すると目の前で、その作家さんやショップの方が話しをしたり、「うちのギャラリーに参加しませんか」なんてスカウトしてる姿を目のあたりにして、沖縄では考えられない！って思って。参加している人がキラキラしていて、直接交流ができるというこういう場所というのが自分ではもの凄く衝撃的で。

それが帰りの電車の中で、“もしかして沖縄でこれをやるために見に来たのかな？”って勝手にそう思ってしまったんですよ…(笑)。これからの自分がどうしていくか自分探しをしていた頃で、好きなものは作っていたけど次どうするかというのがなかったから、現場を見て“これだぁ〜”と思ったら、もやもやしていたものが、ぱぁ〜っとクリアになったんです。」

——それはいつの事ですか？

徳元佐和子「'98年の事ですね。」

——ということはもうすぐ10年になりますね。それで初めて開催したのが…？

徳元佐和子「第１回目は2001年です。」

——自分が参加したいのか、イベントをしたいのかでかなり意味が変わると思うのですが。それと、持続してるって凄いですよね？　大変なことじゃないですか!?

徳元佐和子「……そうですね(笑)…、大変です。でも私が続けてこれたのは仲宗根さん(もう一人の主催者・仲宗根恵子さん)や皆さんがお手伝いしてくれたからなんです。
やっぱり自分が出したい、っていうのはあるんですけど、人と人を繋ぐ場所というのがあればいいな、っていう思いがあったから。彼女とは栃木から戻ってから働いた仕事場で部署も違かったのに、息があって話をしていたら「じゃあ、一緒にやろう」って事で続いているんですよ。

はじめた当初はイベントの大変さを知らなかったから。知っていたら主催なんてしなかったと思うけど(笑)、私達はお互いにビジョンがあって、それが明確で、だからできたと思うんですよね。」

——目標がパン！と掲げられてビジョンが明確っていうのはゾクゾクする話ですね。そんなひらめきとビジョンが浮かべば、あとは近づいていけば夢は叶うということですね。ところで「カイナ」ってどういう意味で、なぜこの名前をつけたのでしょうか？

徳元佐和子「文語用語で腕っていう意味なんです。相撲でも腕を“かいな”なんとか、という呼び方で技もあるようですよ。なんてイベント名をつけようか、って決める時に、まずは＜温かさや人の和を大切にしたい＞というのがテーマにあって、言葉を出し合っていたんですが、自由創作表現者の友寄 司さん(コザ・ミュージックタウンの壁画の一つを描いている)が以前から温めていた言葉でこの「腕＝“かいな”」という言葉を出してくれたんです。」

一般的に、手首からつけ根までが“かいな”というらしいが、一説によれば手も含まれるため、
物は手で作る・力強い腕、ということからこの名前がつけられ、現在のロゴにもなっている。

——ところでイベントをする時に大変なことって何でしょうか？

徳元佐和子「やっぱり予算をどうするか、ということですね。スポンサー様から提供いただくのと、出展いただく皆さんの出展料とでまかなっていますが大変です。初めは、東京のデザインフェスタの様子を映像で見せて、とにかく後は情熱(笑)でスポンサー探しを何も分からないところから始めました。企画書作りも覚え少しずつ度胸も付き、良い経験をしているなぁと思います。」

——これからはどんな展開を考えていらっしゃいますか？

徳元佐和子「アンケートでは本当にいろいろな意見をもらうんです。良い反応も悪い反応も含めて。そしてこれまでは人と人を繋ぐという目的で場所を開催していましたが、昨年カイナオフィスもできて、これからはこのスペースを利用して、例えば作品を置いて観ることができたり、次のステップに何かしなければ、という気持ちでいます。」

イラスト・写真・オブジェ・工芸・ファッション・インテリア・音楽・パフォーマンス・映像と回を重ねるごとに参加者の表現ジャンルも増え、ライブやパフォーマンスなどもプログラムに盛り込まれている。

基本的に年１回の開催を目指しているが、2006年は開催しなかった為2007年１月に行われ、今年は２回目の開催。毎回、来場者も増えてまた参加者も新しい人が増えているのだそう。
（と、私も実は参加します^^ 会場内を探して下さいね）今年はこれまでにない試みとして参加者同士の懇親会も予定されているそうだ。来場の際はスリッパなどの履物、寒さ対策も忘れずに！

——最後に皆さんに向けてメッセージを

徳元佐和子「入場無料なのでぜひ足を運んで、気に入ったアーティストやクリエィターの作品を見つけて下さい。」

また、主催者の徳元さんと仲宗根さんの絵本ユニットで作られた絵本「ゴン太」と新作の絵本読み聞かせライブ、絵本の販売(CD付)もあるそうで、こちらも目が離せません！

カイナアートフェスティバルVol.6
会場：嘉手納町スポーツドーム／入場無料
2007/11/24(土) 12:00〜20:00
2007/11/25(日) 10:00〜19:30

http://www.kaina-okinawa.com/

（取材: YANTY藤原、編集: KUWA）