カンカラ三線製作名人・宮里昌秀さん

エイサー祭シーズン到来!あちらこちらでエイサー演舞が行われ、沖縄はエイサーの夏になりました!
エイサーといえば、太鼓や手踊りなどの勇壮でエネルギッシュな演舞に加え、重要なのが地謡(三線の唄&演奏者)。
エイサーが盛んな沖縄市の中で、現在では男性だけのエイサーでその勇ましさが有名な山里青年会のエイサー地謡を長く担当した宮里昌秀さん(70歳)に今回は大注目!

旧盆までのこの時期はエイサーの練習シーズンまっただ中、近所の公民館での後輩への三線・地謡の指導にと多忙な中、夏休みだからこそ全国の沖縄ファンや三線ファンに沖縄ならではの「カンカラ三線」の魅力を紹介したいと工房へ取材突入してきました!
宮里さんのモットーは、
「1つとして同じものはない!同じものは作らない! 世界に1つ」の個性を創作し続ける「カンカラ三線」をご紹介しましょう!
「カンカラ三線」は那覇の国際通りでも、沖縄の各観光地のお土産店でも販売され、鮮やかな色柄のカラフルな缶を胴にしたものなどが多くみられ、値段も手頃な三線楽器です。
戦後、沖縄中が復興に向け、まだまだ焼け野原の時代の最中でも沖縄県民は暮らしにかかせない楽器「三線」をなんとか復活させようと、
戦後の捕虜収容所等で、米軍が食べ終わり空き缶となって捨てた缶を拾い、それを三線の胴の部分にして使い、弦はパラシュート訓練の残骸から糸を工夫して作ったのが「缶カラ(カンカラ)三線」のはじまりです。
宮里昌秀さんが作る「カンカラ三線」は規格や規定にとらわれない、三角、四角、楕円などあらゆる形の御菓子の空き缶を利用したり、よく見ると蚊取り線香の缶だったり、椰子の実や本物の電池式壁掛け時計や、タッパウエアー、炊飯器までも胴の部分として使い、三線に仕上げています!
多様な数々のバリエーションにはビックリです。
さらに全部がちゃんとちんだみ(調弦)して実際に弾けるように仕上げてあるのが驚きの素晴しさです! なんでも創造するユニークさは、あっぱれです!!

弦も「三線」だけでなく「六線」のほか、さらにはナント、棹が3本の「九線」まで!
遊び心だけでなく、演奏者の楽しみが発揮できる工夫がこらされ、アンプに接続できるようにマイクを仕込んであったり、音の響きを重視するため、磁石や蚊取り線香の穴あきのフタを活用したりと、様々なアイデアが取り入れられています。
弦を調節する「カラクイ」もそれぞれに細かい工夫がこらされて作ってあるのでした。
宮里さんはこう言います。「2つと同じものは作らない、いつも違うものを創るのが楽しいし、これでも出来るかな?といつも自分でも挑戦していくのが面白い」のだとか。
他ではまず作れないと思われるものをあえて使って「カンカラ三線」を創りだすのが何より面白いと言います。
それにしても、そもそもなんでこんなにユニークな「カンカラ三線」を作るのでしょう?

宮里「子どもの頃から山に入っては木を切り、自分で三線を作っていたんですよ。三線を弾いて遊びたくてね。まずは三線を弾きたかったから作り始めたんだよ」
「でもね、食事を作る包丁で木の枝を切ったりしてたから、時には刃がかけてしまって、母親にも怒られたこともあったよー」と、昔話もユニーク。
「地域のエイサーの地謡も卒業したし、大工仕事で手に入る余り木なんかがあったから、
缶をみつけてきて子どもの頃よく作った「カンカラ三線」を自分で作り始めたら面白くてねー空き缶を見つけると「三線にしよう」と腕が動くわけです。好きなんでしょうねぇ」と目を細める宮里さん。
——これまでどれくらいの本数を作っているのですか?
宮里「10年くらい前からいろいろ作っては人にあげたりしていますからねぇ、だいたい50本くらい作ってますね。
ハワイの親戚にも5本は渡っていますから、実は渡米しているんですよね。
最近は「作ってほしい」と頼まれる度に作ってますが、缶はそれぞれに持ってきてもらっています。
現在は、案外プラスティック製品が多い世の中で、缶が少ないのでそういったものも持ってきてもらったりしていますね」
——費用はいくらぐらいかかりますか?
宮里「ほとんど実費だけです。5千円ぐらいが目安の制作費です。
好きな空き缶などを持ってきてくれれば作りますよ。小さくても大きくても缶に合わせて作ります」
——けっこう安いですネ
宮里「趣味で楽しくやってますから。みなさんも何か空き缶があったら三線にしてみてるのも楽しいですよ」
——缶によっては音も違いますよね?
宮里「そうですよ。だからね、いろんなのを作るのが楽しいんです。
この工房で出来上がるたびに完成品を試しに弾いている時はもう幸せですよ。今度のは“こんな音になったなぁ”といろんな曲を弾くのが楽しくなりますよ」
——とにかく、いろんなもので「カンカラ三線」が出来ると知って驚きましたが出来ないものはないのですか?
宮里「なんでもできるよ。箸箱でも今作ってみようと用意してるぐらいですよ。
棹の部分もね、弾く人に合わせて女らしいとか男らしいもの、太い棹や細いもの、子供用に短いものでも、缶の胴の部分とそれを弾く人に合わせ、工夫して作ります」
——他にはない自分だけに合わせて作ってもらえるのも嬉しい贅沢ですね。今後もいろいろユニークなカンカラ三線の登場を楽しみにしています!

——沖縄ならではの文化として「カンカラ三線」の新しい魅力発信にも宮里さんのアイデアいっぱいの新作が続々登場することを期待しています。ありがとうございました。
【おまけ話】
宮里さんのご自宅工房へ取材に伺ったら、なんと、オリオンビールの空き缶を集めて、自宅の軒先の屋根をアレンジして装飾していたり、庭には守礼門も作っていて、なんでも手作りを楽しみ、アイデアいっぱいに楽しい暮らしをしていらっしゃいました!
次は何を作り出すのかこれからも楽しみです。
■お問い合わせ:098-932-3659 (宮里昌秀)
どうです?1つ「カンカラ三線」が欲しくなったのでは? 宮里さんならあなたの希望を叶えてくれるかもしれませんよ。(^^)
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この記事へのコメント
山里青年会が「唐船ドーイ」の演舞に「ジャンプ」を始めて入れた頃の地謡の方ですか。
昔は締太鼓も大きく、重かった。とか、今では踊られていない型があるなど伺ったことがあります。昔のエイサーのお話をもっと聞きたいです。
特集してください。
昔は締太鼓も大きく、重かった。とか、今では踊られていない型があるなど伺ったことがあります。昔のエイサーのお話をもっと聞きたいです。
特集してください。
Posted by 和田 at 2007年07月31日 13:46
宮里さんが語られていた山里青年会のお話のひとつに、
今では男性で構成されたエイサーだけど、
かつては女性の踊り手もいたということですよ。
それも、かなり強烈な女番長がいたのだとか。
そんな想い出話などを聞かせて頂きました。
今では男性で構成されたエイサーだけど、
かつては女性の踊り手もいたということですよ。
それも、かなり強烈な女番長がいたのだとか。
そんな想い出話などを聞かせて頂きました。
Posted by ryuQ編集室
at 2007年07月31日 22:25

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