大島保克インタビュー

八重山出身の歌い手・大島保克と同じオールドソウルを持つと共鳴したのは、N.Y.ジャズ界のピアニスト、ジェフリー・キーザー。大島保克が弾き歌う琉球民謡とJazzとの音の会話は、決してケンカすることなく優しくささやくように、時に楽しく弾むような躍動感をもって交わってゆく。アート・アンサンブル・オブ“琉球—N.Y.セッション”ともいえる大島保克さんの最新作について、直接ご本人にお話を伺ってみた。

ryuQ編集長:今回、ジャズピアニストのジェフリー・キーザーさんとの共演ということで、聴く前からスリリングな期待感を持って聴かせて頂きました。そして予想していた以上に、驚きの美しさとシンプルさで、そのバランス感が絶妙ですね。

出来上がってみると、オリジナル2曲、八重山民謡4曲、沖縄民謡4曲という構成になっていました。決して、最初からそういうバランスで作ろうというのは無かったんですが、彼のほうが僕の作品を聴き込んできていて、どの曲でもすぐに息を合わせられた。彼が、表層だけの琉球音楽が好きなのではなく、本当にリスペクト(尊敬)してくれているんだというのが判りましたね。
ryuQ編集長:決して、伝統曲を大幅に崩すようなことはなく、芯に保克さんの“歌”があって、そこに歩み寄ってゆくかのように綺麗に絡んでゆく。それも、音数が意外と少なくて、そこがまた素晴らしい作品だなと思いました。
大島保克:やっぱり彼はそういう“間”を知っている。ジャズの方々ならではの遊び心があるし、なのに“出し過ぎない”し、出し過ぎないけど“存在感”はある。
“弾かない”“間を取る”というのは実はもの凄く難しい。弾いていないと不安になるのか、伴奏楽器はどうしても弾いてしまうものなんですが、“間を取りながら、存在感を出せる”という彼のようなプレイヤーとは今まで会ったことは無いですね。
ryuQ編集長:そんな彼との共演ですが、ジャンルも違うJazz音楽ともすぐ演れてしまうところは、小さい頃から音楽に親しんできた環境が身近にあったからこそ、その自然体な柔軟さに結びついているのでしょうか。
大島保克:それもあるだろうけど、何より僕が一人で活動しているから出来ることでもあると思うんです。だからこそ、いろんな人たちと演れるのだろうし、またこれまでは、同じ人とはあまり何度も録音していないんですよね。音を通じて新しい出会いが常に生まれています。
ryuQ編集長:そして今回もまた新しい出会いでした。そもそも、共演のきっかけは?
大島保克:'90年頃、彼が日本でツアーしていた時に耳にした琉球音楽に惹かれたらしく、それからかなり聴き込んだようですね。何年か前には、N.Y.で沖縄音楽を紹介する本の記事を読んで、さっそくCDを4枚ほど買い、1曲目で“彼だ!”と思ってくれたそうです。その後、日本公演のツアー際に連絡を頂いて、10曲ほどスタジオ・セッションしたんですが、お互いすぐにうち解けて“一緒にCDを作ろう”という話を普通にしていましたね(笑)。
ryuQ編集長:彼が琉球音楽と出逢い、それを“まるで近い前世から知っていたような、昔なじみに思えるものだった”と表現していますね。保克さんが歌い継いでいる唄に、アメリカ人の彼が思ったように、私たちもその懐かしさを共感することができます。
大島保克:彼は昔ながらの伝統をとってもリスペクトしているんだよね。それが彼の言う、“オールド・ソウル”。古き良きものがあってこそ、新しい展開もみせられる。日本語の“温故知新”のようなもの。
そこが、ジェフリー・キーザーとは共通するものがあるように感じます。僕も「CDだけ聴くと年輩の人が歌っていると思っていた」とかよく言われたりするけど、それは伝統にリスペクトしているからこそ。そしてそれが大先輩の誠小(登川誠仁)さんや知名定男さんたちにも可愛がってもらっている理由のひとつではないかと思うのだけれど、彼も僕と同じような年齢なのに、古き良き時代のベテランのプレイヤーたちと一緒に演っている。例えばデビッド・サンボーンなどともよく共演しているようですね。
やはり彼も、どこか同じようなものを持っているんだよね。きっと彼とは今後も長い付き合いになると思う。
ryuQ編集長:そして今回の録音は、ニューヨークだったとのことですね。向こうのプロのミュージシャンたちとのN.Y.録音はいかがでしたか?
大島保克:録音自体は2日間で録り終わってね。その時間しかスケジュールが空いていないとのことだったんだけど、元々、僕も収録自体には時間は掛けないんですよ。ほとんど真剣に一発で録ってゆくので長くて3日間くらいかな。
それにやっぱり、N.Y.という場所でJazzで生きている本物の人たちの仕事っぷりは手際も良くて“これこそプロの仕事だな”って感心させられましたね。
しかも今回、ピアノも一緒に一発録りなので一切編集もきかない。でも一発録りでなければ、あの瞬間の音は録れないんですね。
ryuQ編集長:そんな芸術的でもある今作品、ご自身のご感想は。
大島保克:僕の歌と一緒に“ピアノが歌っている感じ”がする。そんな彼との共演の沖縄公演は、七夕の7月7日に桜坂劇場で決定しましたので、ぜひご覧ください。
(取材協力:ビクターエンタテイメント、桜坂劇場)
(取材:KUWAこと、桑村ヒロシ)
ryuQ編集長:彼が琉球音楽と出逢い、それを“まるで近い前世から知っていたような、昔なじみに思えるものだった”と表現していますね。保克さんが歌い継いでいる唄に、アメリカ人の彼が思ったように、私たちもその懐かしさを共感することができます。
大島保克:彼は昔ながらの伝統をとってもリスペクトしているんだよね。それが彼の言う、“オールド・ソウル”。古き良きものがあってこそ、新しい展開もみせられる。日本語の“温故知新”のようなもの。
そこが、ジェフリー・キーザーとは共通するものがあるように感じます。僕も「CDだけ聴くと年輩の人が歌っていると思っていた」とかよく言われたりするけど、それは伝統にリスペクトしているからこそ。そしてそれが大先輩の誠小(登川誠仁)さんや知名定男さんたちにも可愛がってもらっている理由のひとつではないかと思うのだけれど、彼も僕と同じような年齢なのに、古き良き時代のベテランのプレイヤーたちと一緒に演っている。例えばデビッド・サンボーンなどともよく共演しているようですね。
やはり彼も、どこか同じようなものを持っているんだよね。きっと彼とは今後も長い付き合いになると思う。

大島保克:録音自体は2日間で録り終わってね。その時間しかスケジュールが空いていないとのことだったんだけど、元々、僕も収録自体には時間は掛けないんですよ。ほとんど真剣に一発で録ってゆくので長くて3日間くらいかな。
それにやっぱり、N.Y.という場所でJazzで生きている本物の人たちの仕事っぷりは手際も良くて“これこそプロの仕事だな”って感心させられましたね。
しかも今回、ピアノも一緒に一発録りなので一切編集もきかない。でも一発録りでなければ、あの瞬間の音は録れないんですね。
ryuQ編集長:そんな芸術的でもある今作品、ご自身のご感想は。
大島保克:僕の歌と一緒に“ピアノが歌っている感じ”がする。そんな彼との共演の沖縄公演は、七夕の7月7日に桜坂劇場で決定しましたので、ぜひご覧ください。
(取材協力:ビクターエンタテイメント、桜坂劇場)
(取材:KUWAこと、桑村ヒロシ)
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