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宮本亜門インタビュー:第1日目

宮本亜門インタビュー:第1日目
今や春の風物詩になりつつある手作りのお祭り『海楽(かいらく)・さちばるで遊ぶ会』。南城市玉城のさちばるで住民たちが興したお祭りは、元々はどういう“想い”からはじまったのだろう? 何を“共有”したいのだろう? 沖縄でお祭りは“感謝”とか“共有”とか共同体の結束(共感)の時。言い出しっぺで、さちばるの住民でもある演出家の宮本亜門さんの元を訪ねてみることに。宮本亜門インタビュー連載がスタートします。
宮本亜門インタビュー:第1日目
ryuQ編集長:この手作りのお祭り『海楽・さちばるで遊ぶ会』は、稲福信吉さん(『海辺の茶屋』等のオーナー)、小川京子さん(工芸家)、宮城勝一郎さん(陶芸家)、宮本亜門さん(演出家)などが中心となって、さちばるの住民達で自主的に興したお祭りとお聞きしました。このお祭りをはじめられたきっかけは何だったのでしょう?
宮本亜門インタビュー:第1日目
宮本亜門:“海を楽しむ”と書いて『海楽(かいらく)』と読みます。そもそものキッカケは、'99年の4月4日の母の命日に、家のお披露目会を行ったのですが、ちょうど沖尚の甲子園優勝と重なってとても楽しい時間を過ごすことができたんです。近所の皆さんも「楽しかったね。年に1回くらいこうやって顔を会わせてまた楽しみたいね」という事からはじまって、でもアメリカのようなビーチパーティーではなくて、自分たちなりの楽しみ方ってないだろうか?っていうところからでした。

ryuQ編集長:海に行くと海水浴、ビーチパーティーっていうだけではなくて、例えば、その海にあった楽しみ方があるのではないかということですね。
宮本亜門インタビュー:第1日目
宮本亜門:この、目の前に広がっているイノー(珊瑚礁池)は“海の畑”ですよね。今、奇跡的に残っている海だと思っています。というのも、一度ここは全部埋め立てられて工場地帯になる予定があったんです。バブルが弾けてその話は無くなったんですが、その後も人工ビーチの話が上がったりしたんですね。青い海・青い空は世界のどこにでもあるけれど、このイノーのなんともいえない美しい魅力が沖縄を守ってきた大事なもののひとつだと思えるんです。干潮の時などは人が静かに歩けて、またそこには沢山の生物が暮らしていて、“これは宝物だね”って思ったんですね。
宮本亜門インタビュー:第1日目
このイノーというのは“世界的に見渡してみても、この沖縄にしか無い”“珍しくて貴重なもの”なんですね。

だから、この海を背景に、例えば『海辺の茶屋』なら水上ステージでコンサートをやったりして“やっぱりこの海に人の声が響くといいよね”とか、例えば我が家なら“ここで静かに交流する空間や時間があってもいいよね”とか、あとその他にもいろんな方々が共鳴して、バザーやら出してくれたりとか、僕たちの趣旨としては“この海に感謝して、この海を楽しむ”ということなんです。
宮本亜門インタビュー:第1日目
今年の『海楽』では、あたらしく注目の場所が山側にも増えていました。『山の茶屋』のオーナーであり、『海楽』発起人のひとり稲福信吉さんが「海だけでなくて、山のほうにも『サチバルの庭』を整えてみたから、必ず見にいってよ」と、お孫さんに山のほうまで道案内して頂きました。入口には、稲福さんのメッセージが書かれていましたのでご紹介したいと思います。

宮本亜門インタビュー:第1日目「ようこそサチバルへ
この岬一帯を地元ではサチバル(崎原)とよんでいます。私は当地の主です。主という意味は人間が土地に線を引いて決めた所有者ということです。
ところが、わたしたちが来るはるか以前から先住している動物や鳥そして従来の草木がいます。彼らは所有権のことなどもちろん知りません。
私たちは先住している動植物と共生するという心がまえが大事だと思っています。
この庭はすべて手作りで植物園や公園と違うのは元々そこにある岩や従来の草木を「主役」にしたことです。この庭の草木を一部紹介します。ガジュマル、アカギ、ホルト、ウスク、クロヨナ……
宮本亜門インタビュー:第1日目
蝶の食草、ホーライカガミや魚木を残せば、時折蝶の飛び様をみることができ 又、クチナシやシマグワを残せばメジロなど小鳥が遊びにきます。
ガジュマルの大木の下に身を置くとなんともいえない いい気持ちになります。
「木から気」を感じてみてください。(浜辺の茶屋 店主 稲福信吉)」

(→つづく)

(取材:KUWAこと、桑村ヒロシ)



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Posted by ryuQ編集室 at 2007年04月06日   00:00
Comments( 6 ) 沖縄の人々
この記事へのトラックバック
 先日、くるくまの森からほど近く、 南城市玉城の“さちばる”で行われたお祭りに、 遠来の友人を連れて行ってきました。 
海楽のパノラマ 【 118930.コミュニティ 】at 2007年04月12日 06:30
この記事へのコメント
おお!
私達のライブ写真!ありがとうございます!
すごく良いアングルですねー!さすが☆

本当に良いイベントで、
私も何年も憧れていたので
司会と「すべりだい」で出演できて嬉しかったです!
続きも楽しみにしています♪
Posted by けんこ@すべりだい at 2007年04月06日 14:18
>私たちは先住している動植物と共生するという心がまえが大事だと思っています。
稲福さんの言葉は重いですね!!!


所有権なんて、人間文明の所産でしかないのですから・・・

動植物にとっては、
傍迷惑な論理ですから

自然に対して、謙虚な気持ちが前提ですよね・・・
Posted by 琉球弧風来坊・風人 at 2007年04月06日 22:22
イノーの写真 いいですね。 親子で楽しめるイノーの散策。
2年前くらいに行った鹿谷さん案内のイノーの観察会を思い出しました。

山の茶屋のガジュマル 存在感がすごいですね。
稲穂のガジュマルもすごかったですが、こちらも負けず劣らずで・・・
今度、訪れてガジュマルの気を感じたいです。
Posted by 銀龍 at 2007年04月06日 23:27
KEN子さん>
そもそも、この素敵な『海楽』のお祭りって
どういう想いからはじまったのだろう?
っていうところから、取材がはじまりました。

昨年、宮本亜門さんたちの『島や宝』の取材では
KEN子さんにも大変活躍して頂きました。

その『島や宝』にも通じるものが、
この『海楽』という手作りのイベントの根元にもあったんです。
これから連載でレポートしてゆきますね。
Posted by ryuQ編集部・KUWA at 2007年04月07日 13:22
風人さん>
稲福さんのメッセージは大きいですよね。
大きすぎて、僕らはつい忘れてしまっていたかも。

それを思い出させてくれる場所、時、
それが沖縄(琉球)なのかもしれませんね。
Posted by ryuQ編集部・KUWA at 2007年04月07日 13:22
銀龍さん>
イノーの写真にほっとしますよね。
写真よりも、本物のイノーの上に立つと
もっと、ほっとします。

潮の香りもなんとも言えません。

こうやって、木の存在に気がつけるような
銀龍さんのそんな感性が素敵ですね。
Posted by ryuQ編集部・KUWA at 2007年04月07日 13:22
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