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沖縄の匠シリーズ4「(株)グレイスラム」玉那覇力[後編]

沖縄の匠シリーズ 玉那覇力 後編
南大東島で島のさとうきびを100%使用してラム酒づくりに情熱を注ぐ株式会社グレイスラムの工場長・玉那覇力さん。
彼ほど酒づくり畑をさまざまに歩んできた人はいないだろう。
そのどれもが沖縄ならではの特産品で人気のある泡盛やワインであり、今は、県産100%ラム酒を作っいている。
プロの酒づくり師玉那覇氏の目指すラム酒づくりとは。

——かつては「酒づくりはもういい」とまで思っていた玉那覇さんの心を動かしたラム酒づくりへの決め手は何だったのですか?

沖縄の匠シリーズ4「(株)グレイスラム」玉那覇力[後編]玉那覇:金城社長の熱意が1番、そして何もない白紙状態だということが魅力でした。泡盛などはそれまでの歴史もあり貯蔵もやり方もだいたいベースがある。新しい試みなら好きなようにやれるかなと挑戦したいやりがいをかんじたのです。しかし、よくよく聞くと、用地もタンクもどのような工場を作るかも決まっていない状況でしたから、本当にゼロから白紙からスタートでした。

——思っていた以上に大変だったのでは?

玉那覇:島でいよいよ工場が稼働し始めた最初のころは数時間おきにタンクの中の様子をチェックしに夜中も見にいく必要があったのですがーー不審者のように思われたのかーー警察にあるとき、こんな夜中に何を出歩いているのか?と呼びとめられたりしたりもしましたし、島には台風も来るので天気予報にも強くなり自分で天候の予想できるぐらいになりましたよ。

——現在は工場の中に住まいもあるようですが、仕事場と直結して困りませんか?

玉那覇:かえって仕事がはかどりやりやすいです。毎朝、目視で香や色など発酵に変化がないか様子をチェックしたり、機械の管理や設定などすぐ確かめられますし、作業効率はいいですよ。細かい時間ごとに必要な作業も多いですから。

——観光客の工場見学案内もされていますよね?

玉那覇:島まできていただいて、工場見学とラム酒の試飲をされて味を気に入って買い求めていただけることは嬉しいですから案内も楽しい仕事です。

——南大東島のさとうきびは県内でも高品質のキビで有名ですが、そのキビから2種類のラム酒(赤いラベルのアンデュストリエルと緑色ラベルのアグリコール)を作っていますね。それぞれに味に特徴がありますが、特に緑色のラベルのアグリコールは世界でも希少な製法でつくられているそうですね?

玉那覇:サトウキビの生の搾り汁を発酵させて作る方法です。その年のキビの育ち具合、でき具合で味わいが変わるので毎年の年度ごとに違いがあります。世界でも数か所でしかこのアグリコールはつくっていません。日本では唯一南大東で作っています。
南大東で出来るアグリコールは女性ぽい、ふんわり優しい香りと味わいが特徴です。また赤のラベルはは糖蜜を発酵させています。個性的で今までにないクセのある味わいが特徴のラム酒です。

——ラム酒作りのこだわっているところは?

玉那覇:その年の天候によって原料のキビの良しあしが決まるのですが、今年は南大東島は豊作でかなりいいようです。3月まではキビ刈りのシーズンで、これを新年度のラム酒として仕込んでいきますので楽しみです。またこれから先々、たとえばもし天候がよくない年であっても、そうしたことに左右されることなく収穫したサトウキビを生かして、どの年でもいつでもおいしいラム酒を作ることを目指していきたいです。本当の意味で沖縄の地酒ラム酒として喜ばれるように。
沖縄の匠シリーズ4「(株)グレイスラム」玉那覇力[後編]
——ラム酒はまだまだ沖縄でつくっていることはもちろん、南大東島に工場があり、南大東島のさとうきび100%にこだわって作られていることなどPRしたいところですね。

玉那覇:これまでのラム酒とは異なり、無添加、無着色、沖縄県の特産品さとうきびの中でも良質な南大東島産100%使用でラム酒をつくっています。赤ちゃんでいえばまだまだ生まれてハイハイもしていません。やっと寝返りができるぐらいになってきたかなーというところです。10人飲んで10人においしい、うまいといわれるようになるのがまずは目標です。作り手としても日々おいしいラム酒ができるよう蒸留、熟成を微調整しながら味わいを育てています。

——それにしても一人で工場でつきっきりでラム酒を育てているという感じで大変ですね。

玉那覇:やりがいがありますし、他にもスタッフはいますよ。それに、かつて泡盛をつくっていた時は一人で250本余りのタンクを管理するブレンダーという番人もしていましたから、それを思えばラム酒はまだわずか数本のタンクですので大変ではありませんよ。

と、素敵な笑顔でこたえてくれた工場長は、ラム酒づくりに専任するため、現在、家族(妻、子供たち)を那覇に置いて、単身赴任で島暮らし中。
沖縄の酒として「ラム酒・COR COR(コルコル)」が全国で、世界で親しまる日を目指して、今日も酒づくりのプロの匠の目を光らしています。


(株)グレイスラム
本社・工場:
沖縄県島尻郡南大東村旧東39-1
電話:09802-2-4112

那覇・事業所:
那覇市西1-7-9(#102)
電話:098-941-3610
http://www.rum.co.jp/

(文: 吉澤直美、写真+編集: KUWA、取材協力: (株)グレイスラム)

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Posted by ryuQ編集室 at 2008年01月29日   21:00
Comments( 0 ) 沖縄の匠
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