久高島〜安座真港の手作り市場『むんじゅくい まちやぐわぁ』
みなさん、GWはいかがお過ごしでしたか?
沖縄では各地でたくさんのイベントが盛りだくさんあり、県内外からの行楽客でどこも大いに賑わい、
「神の島」といわれ、神秘的な「久高島」も、GWは県内外からたくさんの方が訪れました。
久高島への入口となる沖縄本島側の船乗り場・安座真港(南城市知念)は、朝から船の切符を買おうと長蛇の列ができ、臨時便が急きょ出るなど大混雑。
島ではレンタルサイクルも午前中のうちにすべてが貸し出し中になるほどの大にぎわいでした。
沖縄県民の中には、近くても神高く近寄りがたい島の雰囲気があるといわれる「久高島」ですが、GWはたくさんの家族連れやグループがサイクリングを楽しんでいました。
久高島への船乗り場・安座真(あざま)の船待合所ではGW後半の連休に合わせて、たくさんの観光客が「久高島」に訪れる機会だからこそ、島についてより理解してもらい親しんでもらう為にも、島の農産物や島の味などを身近に知ってもらおうと手作りの『むんじゅく い まちやぐわぁ(一緒にものづくりの輪)』を初めて開催。
船に乗り降りする人たちの関心を集め、いろいろとみながら買いものを楽しむ方たちで賑わいました。
今回の市場(むんじゅくい まちやぐわぁ)は、久高島のほうでも
久高島宿泊交流館前にテントを出して販売会場を設置し同時開催。安座真の乗り場との両方で久高島のPRに取り組みました。
企画した久高島振興会の糸数なびぃさんにお話を伺うと、
「久高島でもたくさんの農作物栽培がおこなわれていること。今の時期なら芋、かぼちゃ、にんにく、ラッキョウなどが旬でたくさんとれます。そうした野菜販売だけでなく、その農産物を島のひとたちのアイデアで料理にアレンジしてお弁当やお菓子にして販売して、島を散策するときにも畑のそば通るときなどにふと、こうした実りの命が生まれ育っていることや、恵みを感じてもらうきっかけにつなげたいのです。自然や物を大事にする心、命の育みへ関心へつなげることを大事に思っています。
そうしたことから久高島での過ごし方、自然とのふれあい、優しい思いやりを育てようと願う気持ちを手づくりの市場のような形で表現して楽しくやろうとなりました。
島に渡る旅人のみなさんには、ゴミは出さない、作らない、持ち帰るのは島で過ごした喜びの体験をと願っています。このまちやぐわぁー(市場)や売店でエコバックもエコ弁当を販売することで自然にやさしい過ごし方をしてほしいと願っています。すべては地球にやさしく、地元の地域づくりにつながるんです。地元から地域づくりについて考えていく大事な気持ちが集まりまた次につなげていけるようになるのです。
久高島に渡るこの港は安座真(あざま)といいますが、この地名は「母」という名前のマザーにつながると思っています。母なる港から旅人を島へ渡し、海の道をつなぐ大事な乗り場。ここは出船入船の喜びを見守る母なる乗り場だと考えています。
地元の命果報(ぬちがふー)〜農産物〜出会い〜島人と旅人へ、暖かな母の心で送り出し迎えたいのです。よい旅になるようにという願いですから」
と島人の想いを伝えてくれました。
それにしてもアイデアいっぱいでその心豊かな表現には、観光客も喜びの笑顔が広がっていました。例えばエコ弁当は月桃の葉をお弁当箱代わりに利用しておにぎりやおかずを包みお箸もすすきの手作りハシ!環境にやさしいゴミをつくらないエコなお弁当は並ぶとすぐに完売。
見た目にも自然素材がうれしいエコ弁当は優しさが伝わり、味もとってもおいしく、見知らぬ方々同士でもすぐに「おいしいですね」と互いに自然と声を掛け合うような、エコ弁当で笑顔の輪が出来ていました。
久高島で収穫した芋を工夫して作ったケーキやプリン、くずもちなどのお菓子は安くておいしいく「これが島の芋から作ったの!」と驚きながらも大人気となっていました!
久高島ならではのイラブーを出汁にした「久高汁」も人気で、初めて久高島散策に訪れた県外観光客の方々も、島旅の記念にとおっかなびっくりしながら味わい「久高島の味を気軽に食べることが出来て嬉しい」と話してくれました。
安座真港の乗り場では、久高島のたくさんの野菜が格安で販売され、手作りの品々を吟味しながら買い物を楽しむ人たちで賑わい、「久高島」の実りを自然な形で感じてくれているようでした。
手作りで自然にやさしい『むんじゅくい まちやぐわぁ』は、今後も島人の想いをカタチにして続きそうです。
ひとりひとりのふれあい気づきあいが、自然や環境にやさしい気持ちと心で結び合い、そして地球にやさしいハートフルな島旅へとつながりますように。
(
文+写真: 吉澤直美、編集: KUWA)
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