2000年から5年半ルビエスのメンバーとして活躍後、2006年から本格的ソロ活動を行なっている唐真久乃さんが遂に初のソロアルバム『JEWEL BOX』を11月2日にリリース! ホップ調やロック調、バラードなど1曲ごとに違ったカラーがきらきら光り、まさに宝石箱のようなアルバムです。今回は作曲にも積極的に参加し、最高の仲間達と心を込めて作り上げたアルバムは語られる言葉にも深い意味が込められています。これまで出会ったすべてに感謝の気持ちと想いを込めたという久乃さんに、レコ発直前インタビューを行いました。
——今回のアルバム『JEWEL BOX』は暖かい気持ちになる素敵なアルバムですね。久乃さんは小さい頃から歌は大好きだったのですか?
唐真久乃:そうですね、小学生の頃から音楽の時間に先生に呼ばれて前に出て歌を歌ったりしていました。中学生時代は公園で友人からのレベッカなどリクエストされた曲を大声で歌っていました。その頃から歌手に「なりたい」ではなく「なるんだ!」と思ってましたね。勉強があまり好きではないのもありましたが…(笑)。
その頃は歌手になるなら東京に行って有名にならなくてはと考え、東京で活動していました。1stシングルは日本テレビの「ダウンタウンの発明将軍」のエンディングテーマ、2ndシングル『DIAMOND』はTBSのスポーツニュースのテーマソングに取り上げられたりしました。
——ひとり上京して、いろいろと苦労されたのでは?
唐真久乃:そうですね。3rdシングルを発売したあたりで神様がもう歌をやめて沖縄へ帰れと言っているのではないかと思うくらい色んな出来事があり、歌はもう歌わないつもりで東京から沖縄へ戻りました。
——その直後、沖縄でアルベルトさんとの出会いがあり、ルビエスのメンバーとして活動されることになりますね。
唐真久乃:はい。ディアマンテスのリーダーだったボブ石原さんから「アルベルト城間さんがプロディースするユニットでヴォーカルの女の子を捜しているけれど、どう?」と紹介されました。そのときは「ああ、また歌っていいんだ。神様がいいといってくれているんだ」と思ってとても嬉しかったです。メンバーとは仲が良く、家族も離島以外はどこでも応援に駆けつてくれたのでとても心強かったですね。ライブ活動も沖縄に来てからだったので、とてもいい経験になりました。
——ルビエスは耳に残る楽しいメロディーの曲が多いですね。約5年半ほどの活動を振り返っていかがでしたか?
唐真久乃:そうですね。一人で歌ってみたいという気持ちがだんだん大きくなり、そして解散しました。その後、ラジオのパーソナリティーも初め、周囲の環境も変わりました。
この頃から「自分は今まで本当に感謝すると言うことを理解していなかったのでは」と思い始めました。
今までは、自分は周りの人に生かされているということ、それがどんなに恵まれた事か気がつかず、楽しいことやおいしい話にばかり気が向いていました。
気づき始めた感謝の気持ちを曲にしたのが今回のアルバムです。
——感謝の気持ちがこもった初のソロアルバムなのですね。演奏する仲間達とのつながりもかなり大切にされたとか。
唐真久乃:アルバムには全ての過去、出会った人々など全てのことに感謝の気持ちを込めました。バンド選びはとても大事だと考えています。自分との相性はもちろんですが、メンバー同士の相性も大切です。私達が作りたいのはクオリティが高いだけの音楽ではなく、心のこもった愛のある音楽です。
今回のアルバムもこのメンバーでなければ出来ませんでした。歌っている時にも商業的にでなく、心のつながりを感じる演奏が感じられ、幸せでした。
——そして今回は1曲につき2回ほどの演奏で録音が完了したそうですね!
唐真久乃:そうです。メンバー皆が曲の内容も意味も分かっているので、練習と本番の2回で充分な演奏が出来ました。それだけ集中して曲に取り組んだということでもあるのですが、2日間予定していたスケジュールを1日で終わらせました。気合を入れた姿に「久乃は男前だ」とメンバーから言われたりもしましたが、実は終わった後は頭がガンガン痛くなって大変なほどでした…。
——今回は作曲も手がけられていますね。曲順などもこだわりが感じられます。
唐真久乃:今回、作曲にチャレンジしました。今後はもっと挑戦していきます。
曲の順番はいろいろな案があったのですが、この並び順がベストということで決定しました。
——確かに、曲の流れとしてもいいですね。様々な曲がある中で、共通する部分が「感謝の気持ち」ということでしょうか。
唐真久乃:はい。過去の自分は社会の仕組みも理解しようとせず、目先の話にばかり見てきていました。そんな浅はかな自分を認められない自分を認め、今まで出会った全てに感謝する。認めることは恥ずかしい事ではないし、そのときは精一杯だったわけだし…。
嫌な気分にする人は反面教師として、そういう態度をしないよう自分に教えてくれているんだなと考えます。負のパワーって重いし、嫌いなんです。
過去も含めた自分の全てをひっくるめて「認める事は、前進する意味もある」と思います。そんな気持ちを歌詞や曲に取り入れて見ました。
——曲ごとにうなずける内容も多いですね。最後のボーナストラック「I'll remenbar you 〜ホウセンカ〜」はご両親に対する思いを綴った歌ともいえるのでしょうか。
唐真久乃:はい。両親に対する気持ちの歌はずっと書きたかったので…。私は末っ子でかなり甘やかされて育ちました。いろいろ両親を困らせた事もありましたが、基本的にパパっ子だったので、父の困らせる事は出来ず、道を誤らないで済んだと思って感謝しています。
サンマリーナのライブでよく歌う「てぃんさぐの花」は、父に教わった最初の歌なのですが、歌う時に母の顔が思い浮かんだりして今頃ですが遅ればせながら身に染みています。
——いろいろな曲が詰まったアルバムですが、タイトル名を決めるときにかなり悩まれたのではないですか?
唐真久乃:アルバムの中の曲をタイトルにする案もあったのですが、それでは他の曲がなんだかもったいない気がして…。メンバーにも相談してあれこれ考え、かなりぎりぎりに決定しました。きらきらした曲の詰まった『JEWEL BOX』、これはいいと思いました。
——等身大の“久乃ワールド”が広がる今回のアルバムですが、最後に読者のみなさんへのコメントをお願いします。
唐真久乃:「手作り」と「あたたかさ」にこだわり、現在の自分を支えてくれている最高のメンバーで作りました。これまで出会えた全てに感謝の気持ちと想いの詰まった、1曲1曲がそれぞれの輝きをもつ私にとっての「宝石箱」です。沢山の人に聴いていただいて、自分にあった曲を見つけていただけるとうれしいです。
インタビューにも明るく気さくに対応して頂いた久乃さんは今後も歌い続け、これからは誰かの為に役立つ事をしていきたいと話されていました。過去を含む全てを受け入れ、感謝の気持ちと想いの込もったやさしい気持ちになれる『JEWEL BOX』。このアルバムは、様々な立場の人たちの心に触れ、もっと輝きを増す事でしょう。
ここでレコ初ライブ情報!北谷でレコ発ライブが11月2日に行われます。この日は久乃さんの誕生日でもあるそうですヨ。皆でお祝いしちゃいましょう〜!
11月2日(金)
北谷町美浜ライブハウスモッズ
(アメリカンデポC-2F)
OPEN:19:00、START:20:00
チケット:前売り・当日2000円
(問)TEL&FAX:098-936-5708
唐真久乃さんのブログ:
http://hisano.ti-da.net/
(文: Yoko Kosuga、写真+編集: KUWA)
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