シマとの対話〜第II章(第1話)『自分という革命』

ryuQ編集室

2009年01月15日 09:00


南島詩人・平田大一の“今この瞬間”に綴り出される詩、そしてそれに呼応するような1枚写真とのコラボレーションでお届けする連載『シマとの対話』が、2009年1月15日より、待望の第2章スタート!(読者の皆様、お待たせしました)
(毎月15日更新)

第II章(第1話)『自分という革命』

「これは、交渉ではなく革命だ」
20世紀最大のカリスマ
「エルネスト・チェ・ゲバラ」は言った。

何のために命を懸けるのか
誰の為に生きるのか
何と闘うのか

いつから「シゴト」は
交渉になってしまったのか

僕にとって生きるとは
シゴトそのものだ
そしてシゴトとは
革命でなければいけない

テレビに映る徒党を組んだ
責任転嫁の姿は余りに醜い

シゴトは生きるということだ
そして革命だということだ

正直に言う
テレビに映る責任転嫁の者たちとこの僕も
実はそう変わらないんだってことに、
気が付いて愕然としたんだ

ある日
僕の教え子が「間違い」を起こした

僕はその子を厳しく叱った後からこう言った
「一度失った信頼をどうすれば回復できるのか考えろ」
そして「原点に戻ろうぜ」と

でも
その言葉は全部自分に返って来た

僕は…
僕の革命をしなければならない
僕自身の手で
自分自身の「命」を革(あらた)めないと
いけない
考えなければならないのは
その子、同様僕も同じだった
いや!むしろ、僕の方だったのかもしれない


「二〇〇九年」
僕は自分と対話しよう
激しく自身と向き合おう

他人は言う
「不祥事の元凶は、お前らの走り過ぎた代償だ」
「お前ら、少し調子に乗りすぎたからだ」と

でも
去年までの疾走に悔いはない
こうなるリスクも覚悟していた
だから
「今年」を激しく見つめている
「二〇〇九年」を睨んでいる
「自分自身」に問いかけている

自分という名の革命
否!
名前もない
自分という革命の旗を
僕が僕の為に立てねばならない

それが僕の償いだから

「生きるとは交渉ではない。革命だ。」
という言葉を
僕は僕の胸の「墓標」に刻む

南島詩人/平田大一

ryuQ生まれのコンテンツ『シマとの対話』が、
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南島詩人・平田大一とKUWA(ryuQ)の写真とが
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文:南島詩人・平田大一 / 写真:桑村ヒロシ(KUWA)
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Profile
平田大一(ひらた・だいいち)
南島詩人・演出家・那覇市芸術監督
1968年11月7日沖縄県竹富町小浜(こはま)島生まれ。

進学先の東京で、アートユニット「I・N・U」に参加、自作の詩を朗読する舞台活動を開始。卒業後は生まれ島「小浜」に戻り、アーティストへの楽曲・詩の提供、実家の民宿を拠点に「キビ刈り援農塾」をスタートさせるなど、地域と文化に根ざした幅広い活動を行う。
2000年から与勝地域の子供達による現代版組踊『肝高の阿麻和利』の演出を手がける。
2005年3月に勝連町・きむたかホール館長を卒業、4月11日に有限責任中間法人TAO Factoryを立ち上げ、代表理事に就任。同年、那覇市芸術監督に就任。
うるま市、浦添市、八重山、金武町、那覇市、5つの地域の子供たちのための舞台を手がけるほか、毎年、新作舞台を精力的に制作。沖縄県内はもとより、県外、国外にも支持者を増やしている。
代表作に現代版組踊『肝高の阿麻和利』、現代版組踊『大航海レキオス』など多数。著書は詩集『南島詩人』、『歩く詩人』(冨多喜創)、写真詩集『シマとの対話【琉球メッセージ】』ほか。

・平田大一ブログ『シマとの対話』:
http://hiratadaiichi.ti-da.net/


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