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琉球古典音楽野村流松村統絃会創立100周年記念公演開催間近

琉球古典音楽野村流松村統絃会創立100周年記念公演開催間近
沖縄県南部を中心に、地域に密着した古典音楽活動をしている「琉球古典音楽野村流松村統絃会」がこのほど創立100周年を迎え、これを記念して12月13日に南城市のシュガーホールで「寿の御座 百々の御祝」と題した公演を開催します。

チラシ「琉球古典音楽野村流松村統絃会」は、沖縄の古典音楽・野村流の始祖、野村安趙が、尚泰王の命を受けて欽定工工四の編纂作業をするにあたり、その右腕となって同工工四を完成させた松村真信の女婿で高弟でもある宮城嗣長によって、明治42年(西暦1909年)「野村風与那原音楽会」として発足。昭和35年(西暦1960年)に「琉球古典音楽野村流松村統絃会」と改称して、活動を継続しています。

この会では、野村、松村両氏によって伝えられた貴重な絃理の唱法(『一定』いちだみし)と呼ばれる歌風も継承されていることも大きな特徴です。

100周年記念公演では、古典音楽の魅力を感じてもらおうと、特別なプログラムを構成し、この会のみに伝承されている『一定(いちだみし)』(三線の演奏と歌が調和した唱法)や、地域の歴史を感じてもらおうと企画された創作歌舞劇「聞得大君(チフィヂン) 〜御新下り〜」の上演などが予定され、古典音楽に携わる方々のみならず、沖縄芸能、舞踊、歴史関係者などからも、貴重な公演になると注目が高まっています。

公演へ向けてのリハーサルにおじゃまして、100周年記念公演いついて特別企画された創作歌舞劇「聞得大君(チフィヂン) 〜御新下り(おあらおり)〜」の見所や想いなど、お話を伺ってきました。

——創作歌舞劇「聞得大君(チフィヂン) 〜御新下り〜」の原作を担当され、公演では唄三線での地謡(じかた)も務められる宮城竹茂先生に伺います。この作品はどのような内容になるのでしょうか?

琉球古典音楽野村流松村統絃会創立100周年記念公演開催間近宮城竹茂:南城市シュガーホールで開催される記念公演ですので、地元の歴史を題材にしました。南城市にある世界遺産・斎場御嶽(せいふぁうたき)ではその昔、琉球王朝時代、女性最高神職である聞得大君の就任戴冠儀礼が行われ、そのことを「御新下り(おあらおり)」と言いました。今回の創作歌舞劇では、一般的に知られている「きこえおおぎみ(聞得大君)」という呼び名を、昔のままの「チフィヂン」の名で呼びますし、題にもその名前の読み方を表記しました。セリフもチフィヂンの呼び名を使用します。

琉球古典音楽野村流松村統絃会創立100周年記念公演開催間近創作歌舞劇「聞得大君(チフィヂン) 〜御新下り〜」は、斎場御嶽で行われる聞得大君の就任戴冠儀礼「御新下り(おあらおり)」を前にして、数か月前から役人たちが式典の準備に地域を見回り下見をして歩いて見た村や人々の様子や、いよいよ当日を迎えて200人あまりを従えての大掛かりな式典へ進む道行きの様子などを表現します。台本は、歴史に忠実に書きましたが、どうしても表現が難しい部分などもありますので、公演の舞台には、内容がわかりやすいように解説的な文章も舞台に添える予定もしていますので、ご参照いただきながらお楽しみいただきたいと思います。

——リハーサルでの仕上がりはいかがですか?

宮城竹茂:今回は、県内で活躍されている若手舞踊家のみなさんに協力していただき、若い新しい発想も発揮して、より魅力的な舞台になりますのでどうぞ楽しみに観ていただきたいです。また舞台を通して、沖縄の歴史を多くの方に学んでいただけら嬉しいです。
琉球古典音楽野村流松村統絃会創立100周年記念公演開催間近
——琉球古典音楽野村流松村統絃会創立100周年の記念公演についての想いを伺わせてください。

宮城竹茂:先人たちのおかげで、今があり、伝承されていることに感謝しています。
これを私たちも、次の世代へ伝える義務を感じています。古典音楽は譲り渡されたもので、自分たちの物ではなく、次の世代へまた正確に渡すことが大事です。
今回は100年の歴史にプラスして、創作という形でこの時代ならではの作品を仕上げて、次の世代にはお土産作品として伝えていってもらいたいという願いも込めました。

——創作歌舞劇「聞得大君 〜御新下り〜」には、沖縄の組踊や琉球舞踊などで活躍されている若手舞踊家の方々が出演されることも注目です。
振付を担当されたのは、若手琉球舞踊家を代表する佐辺良和先生です。今回の舞台への想いなどお話を伺わせてください。


琉球古典音楽野村流松村統絃会創立100周年記念公演開催間近佐辺良和先生:沖縄の歴史物ですので、十分気を付けながら表現しようと、緊張する部分もあります。また出演者の踊り手が平均年齢が20代で若さがあるのと、普段は古典に携わるメンバーですので、新しいことも試みながら、組踊調でのセリフも取り入れたり、振り付けを見てどのような場面かが伝わるかなど、いろいろな見所を考えました。
私にとっても、今回のような舞踊劇としての大作の振付は初めてで、大変光栄ですし、やりがいを感じております。

——先ほどのリハーサルでは、可愛い子供の踊り手も2名登場してましたね。

佐辺良和先生:彼らは童の役柄です。そして彼らは双子の兄弟なんですよ。
現在7歳ですが3歳からこの世界に入り、すでに舞台もいくつか出ています。今回もお客様を魅了することでしょう。

——舞台をどのように観ていただきたいですか?

佐辺良和先生:沖縄のその昔の歴史に、こうした行事があったことは知らない方も多いと思いますので、舞台を通して当時のことを想像していただき、沖縄の歴史を感じていただけたら嬉しいです。
創立100年の記念舞台として期待に添えるように努めますので、多くの方にご来場いただけますよう、お待ちしております。


演目予定:
1.幕開け「かぎやで風(舞踊)・恩納節・辺野喜節・秋の踊り(舞踊)
2.独唱「干瀬節」「子持節」
3.斉唱「秘伝仲風」野村流4団体
4・独唱「散山節」「仲風」「述懐節」
5.舞踊「四つ竹」
6.斉唱「仲渠村述懐節・松村赤田花風」
7.独唱「赤田風」
8.創作歌舞踊「聞得大君 〜御新下り〜 (チフィヂン 〜ウアラウリ〜)」
9.創作歌舞踊「首里天加那志御奉公 (シュンジャナシメディ)」

賛助出演団体:
野村流音楽保存会 野村流音楽協会 野村流伝統音楽協会
琉球筝曲保存会 琉球音楽太鼓護鼓の会
島袋本流紫の会 島袋千尋会 道扇流
美和の会 世舞会 県内若手舞踊家
与那原町文化協会古典芸能部会


琉球古典音楽野村流松村統絃会 創立100周年記念
「寿の御座 百々の御祝」
日時:平成21年12月13日(日)午後6時開演
場所:南城市佐敷文化センター・シュガーホール
入場料:3,000円
お問合せ:事務局(赤嶺) 090-8914-2512
公演公式blog:http://matsumuratougenkai.ti-da.net/


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Posted by ryuQ編集室 at 2009年12月08日   09:00
Comments( 0 ) 沖縄の芸能・文化
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松村統絃会100 周年記念公演
12月13日 南城市 シュガーホール

「一定(いちだみし)」という歌風を伝え、野村流の中でも独特の位置を占...
佐辺良和「聞得大君〜御新下り」 【 はりくやまく 】at 2009年12月16日 12:02
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