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南島詩人・平田大一:シマとの対話・第26話『雨に煙る芳香』

第26話『雨に煙る芳香』(南島詩人・平田大一)
〜沖縄の過去と未来について考えるとき、僕はシマと対話する。シマとは、僕にとって老賢者のような存在〜

南島詩人・演出家として活躍する平田大一。県内外を縦横無尽に走り抜け、骨太な活動を続ける日々の中で、思索の森を歩き、刻む、真実の言葉たち。
『シマとの対話』第26話(毎週水曜日更新)
南島詩人・平田大一:シマとの対話・第26話『雨に煙る芳香』
突然の雨に追われるように
シマに着いたんだ、最終便。

「5月」目前の桟橋は、
雨雲のせいか少し寒くて薄暗い…
何所となく淋しい感じがするんだ。

大きく揺れる舟
接岸の飛沫(しぶき)に
シマも揺れた。

雨に煙るシマの桟橋「刹那!」
バリ島の空港「デンパサール」に降り立った時
強烈なアジアの匂いに胸がキュンッ!と
切なくなったことを思い出した。

ああ…
遠くに来たんだな
と小さく呟いた日のことを
僕は昨日のように憶えている。

それが、「香り」が持つ特別な力なのかもしれない

この季節。
シマは一番彩りも鮮やかな「芳香(かおり)」に
抱かれている。
月桃の花、梯梧の花、ニッパヤシの花、伊集の花
花々の開花とともに
香りが満ちるシマに大きく深呼吸した。


「前略 南のシマジマ」

 ところで…
 昨日降りた石垣島の空港は
 牛舎の匂いがした。

 それはそれで仕方ないことで
 どうこうではないけれど
 少しガッカリしたんだ。

 生活と憧れのバランスをどうとるか!

 観光立県だからという訳でなく
 変わりゆくシマの「今」の流れに
 大切な「この島のバランス」を考えてしまったんだ。

 香りに包まれたシマであり続けてほしい!

 例えば僕なら
 そんなシマなら住んでて良かったと
 絶対思うんだけどな。


 三拝云
 南島詩人・平田大一

第26話『雨に煙る芳香』(南島詩人・平田大一)
Profile
平田大一(ひらた・だいいち)
南島詩人・演出家・那覇市芸術監督
1968年11月7日沖縄県竹富町小浜(こはま)島生まれ。

進学先の東京で、アートユニット「I・N・U」に参加、自作の詩を朗読する舞台活動を開始。卒業後は生まれ島「小浜」に戻り、アーティストへの楽曲・詩の提供、実家の民宿を拠点に「キビ刈り援農塾」をスタートさせるなど、地域と文化に根ざした幅広い活動を行う。
2000年から与勝地域の子供達による現代版組踊『肝高の阿麻和利』の演出を手がける。
2005年3月に勝連町・きむたかホール館長を卒業、4月11日に有限責任中間法人TAO Factoryを立ち上げ、代表理事に就任。同年、那覇市芸術監督に就任。
うるま市、浦添市、八重山、金武町、那覇市、5つの地域の子供たちのための舞台を手がけるほか、毎年、新作舞台を精力的に制作。沖縄県内はもとより、県外、国外にも支持者を増やしている。
代表作に現代版組踊『肝高の阿麻和利』、現代版組踊『大航海レキオス』など多数。著書は詩集『南島詩人』、『歩く詩人』(冨多喜創)。

・平田大一ブログ『シマとの対話』:
http://hiratadaiichi.ti-da.net/


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Posted by ryuQ編集室 at 2008年04月30日   09:00
Comments( 0 ) 南島詩人・平田大一『シマとの対話』
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