2007年12月27日
沖縄の匠シリーズ3「(株)佐喜眞義肢」(佐喜眞 保)

沖縄の匠シリーズ第3弾。今回は、“ひざの悩みのある多くの人に歩く喜びを取り戻してほしい”と、特許を取得し『CBブレース(変形性膝関節症用装具)』を開発した(株)佐喜眞義肢(宜野湾市)の代表・佐喜眞 保さんに注目しました。

発明協会「発明奨励賞」、沖縄の産業まつり「特許新案部 沖縄県知事最優秀賞」、文部科学大臣賞、第一回ものづくり大賞「経済産業大臣賞」、経済産業省「元気なものつくり中小企業300社」選定など数々の賞を受賞。
海外や全国からも飛行機に乗って佐喜眞さんを頼り多くの方々がやってくるそうです。
中には現役のスポーツ選手(野球、サッカー、プロレス、バレー、バスケットなど)も。
佐喜眞さんは、それぞれの状態に合わせてすべてオーダーでベストな装具『CBブレース』を製造。個人にあった調整で歩く楽しみや喜び、また現役選手としての活躍を取り戻すことに、大きな力になっているのです。
取材に伺うとすぐに、
「まずこれを着けてみて。そしたら、てっとり早くわかるから」と、私にイスに座るように促し、足に装具をとりつけた佐喜眞さん。

数秒で右足のひざ下に装着完了、手際よく簡単に装着する。
「さ、歩いてみて。わかるはずよ」と佐喜眞さんから声がかかり、さっそく装着して歩く私。
「そういえば、なんだか膝のあたりが軽くなるような、自然に前に足が進むような感じになりますね〜」と、いつもより足取りが軽やかな感じがするのでした。
さらに佐喜眞さんはにこやかな表情で「カメラマンの方も装着してみて」と素早くKUWA氏にも取り付けた。
「お〜。これは軽くなりますね。歩きやすい、わかりますよー!」と編集兼カメラマンのKUWA氏。
あきらかに明確な反応となった。日頃から重たい機材をかかえ動きまわるKUWA氏のほうが私よりも実感がある様子であった。
佐喜眞さんはすかさず、
「わかりましたよね?だから、いつも取材に来られたかたにはまず体験してもらってからお話するんですよ」と笑顔をみせてくれた。
佐喜眞 保さんはとにかく笑顔と機敏な対応が印象的な方だ。

——CBブレースが誕生してちょうど10年だそうですね。
佐喜眞:全国海外からも問い合わせがくるようにまでなりました。実際に沖縄まできてこのCBブレースの装着で歩けるようになった方々に喜ばれ嬉しく思っています。
まだまだこの業界では知られていません。必要な方は全国に多いと思います。多くの方のお役に立ちたいといつも願っています。
——そもそも佐喜眞さんがこうしたお仕事をされるようになったのは?
佐喜眞:子供のころ脊椎カリエスを患い、その影響の障害のためにいろいろ悩みや苦しみも経験しました。鉄工の仕事に就き、沖縄の海洋博建設ラッシュのころは関連工事で鉄工の仕事をしていましたが、やが仕事を求めて北海道へ渡りました。そこで、作業現場で転落し大手術を受けたんですが、それが転機になりました。
退院後養生に沖縄に戻り、沖縄で福祉事務所の紹介で福岡にある身体障害者職業訓練校で義肢装具を学ぶことになったんです。鉄工の仕事をしていた経験やもともと手先を使う仕事が向いていたようです。技術習得し卒業後わずか1年で開業しました。でも最初はぜんぜん注文もこないし苦労はたくさんありました。もう苦労は忘れた! 今はCBブレースのことを多くの人に知ってもらいたいが、何より困っているかたのお役に立ちたいのです。

と目を輝かしながら「これもってみて」「どうですかこちらも持ってみて比べてみてください」と目の前に装具を差し出す佐喜眞さん。
「あ、軽いですねー」「こちらはややどっしりした感じで重みがありますねー」と見た目には大きさも似た感じにみえる装具類の違いを体験。重量だけでもかなりの違いがあるのが持つことでもよくわかった。
佐喜眞:そうです、CBブレースのほうが従来のものよりかなり軽いのです。扱い方も付け心地も全然違いますよ。よくみてくださいここ曲げるでしょう。
と、いろいろな角度からCBブレースの持つ特徴をわかりやすく説明してくれた。
つまり、CBブレースは今までの従来品より四分の一も超軽量になり、また3点でひざを支持矯正する独自構造が大きな特徴で、フレームはシンプル。装着も素早くできてしっかりサポートするというものである。歩けないと思っていた方もCBブレースを装着すると歩けるようになるケースが多くなり、喜ばれているのだ。
——CBブレースが出来たのは何かキッカケがありましたか?
佐喜眞:半身マヒの女性からの装具の相談からでした。
何度も何度も工夫しながら足首の装具製作を試みましたがうまくいかず、諦めざるを得ないなとなった時、その落胆された表情に「とても申し訳ない」と思ったんです。そしてダメだ、出来ないとおもいながらも、あまりの落胆ぶりに私は「もう一度チャンスをください、やってみます」と再度装具作りに挑戦しました。
もうそれは必死でした。そして試行錯誤してできたのがCBブレースです。
歩けないと思われた方がこの装着で歩けるようになり奇跡のように大変喜ばれ、それはとても嬉しかったです。

——その後、多くの方がCBブレースで歩けるようになりたくさんの方に喜ばれていますね。
また事故で両足ひざ下を切断された島袋勉さんの義足も佐喜眞さんが作られ、島袋さんは佐喜眞さんの義足でホノルル・マラソンを完走されるなど「奇跡のランナー」「諦めない人生」など本も出され、日々歩くこと走る喜びを各地で公演され生きる喜びを伝えられています。
佐喜眞:全国にはリュウマチやポリオなどにより悩みを抱えているかたはたくさんいるのです。また年だからと年齢で諦めている方もいます。ひざが曲がって歩きづらい、ひざ痛くて正坐が出来ないなど症状は個人差がありますが私どもでは必ず病院で検査を受けてもらい、その後に測定して装具をひとりひとりに合わせて作っており、喜ばれる装具をつくりアフターサポートもしていますので、まずは遠慮なくお電話でお問い合わせください。
また、全国に技術者の育成養成も推進しようと沖縄まで来なくてもサポートできる体制作りも進めています。
スポーツをされるかたには、じん帯を守るためにギアも付けてもいいのではなど、いろいろ考えて工夫したスポーツ障害用などもあります。
待っている方々にできるだけ早くお役に立ちたいからと測定から約1週間程度で製品を仕上げているという。

——今後の希望は?
佐喜眞:沖縄でも全国や海外からも必要とされる「沖縄のものづくり産業」として確立し、役に立ちたいと考えています。地元でまず役に立つことを重視しています。
また福祉のためにもできることやお役にたちと思っていますので、現在も当社の仕事の一部を障害のある方々でも出来ることがありますから、仕事として依頼してやっていただいています。少しでも福祉にも貢献したいと思っております。
「諦めていたひざの痛みも苦しみも、とにかく相談してください。決して諦めないで」
という佐喜眞さんの笑顔はみんなの笑顔につながっていく。
お問合せ:
株式会社 佐喜眞義肢
沖縄県宜野湾市愛知462-1
TEL: 098-892-1701、FAX: 098-893-1006
公式HP: http://www.cosmos.ne.jp/~sakimat/index.html
公式ブログ: http://sakimagishi.ti-da.net/
メール: sakimat@m1.cosmos.ne.jp
(文: 吉澤直美、編集+写真: KUWA)
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沖縄の義肢装具師の佐喜眞保さんの話をやっていました。
膝が痛くて歩けない人も、その人が開発...
沖縄の義肢装具師の佐喜眞保さんの話をやっていました。
膝が痛くて歩けない人も、その人が開発...
沖縄の義肢装具師の佐喜眞さん【みりめも】at 2008年02月12日 12:46
この記事へのコメント
素晴らしい技術をお持ちなんですね!!!
私の亡義兄が、
嘗て競輪選手でして、
仕事でしょっちゅう足手を骨折してて、
満身創痍で競輪やっていました・・
私が若い頃、義理兄がよく器具を使って、リハビリしてたのを、
覚えています・・・
こんな優秀な技術者が、
その当時30年~40年前に、
いらっしゃればなぁ~お思いました・・・
私の亡義兄が、
嘗て競輪選手でして、
仕事でしょっちゅう足手を骨折してて、
満身創痍で競輪やっていました・・
私が若い頃、義理兄がよく器具を使って、リハビリしてたのを、
覚えています・・・
こんな優秀な技術者が、
その当時30年~40年前に、
いらっしゃればなぁ~お思いました・・・
Posted by パイパティローマ
at 2007年12月27日 11:28
at 2007年12月27日 11:28※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
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