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NUUインタビュー[後編/幸せはすぐそこにあるよ]

NUUインタビュー[後編/幸せはすぐそこにあるよ]
幸せは、身近なところにあるよ。ほらね、すぐそこに。
NUUさんのうたを聴くと、そう思えてくる。

「街を歩いたり、電車に乗っていると、たくさんの広告が否応無しに目の中に飛び込んできて、
“もっといい暮らしをしませんか?”“もっと上を、さらにその上を目指しましょう”って、押し迫ってくるんですね」
「でも、幸せって、そんなに遠いものでもなくて、そんな上のほう〜にばかりあるんではなくて、案外、すぐ近くにあったりしませんか?」

それが子供の笑顔だったり。家庭のごはんだったり、団らんだったり。友達と過ごすことだったり、散歩して見つかるものだったり。

どうして大都会の中に居ながら、そんな素敵な唄を紡ぐことができるんだろう。そしてどこか懐かしい風景を思わせるような唄が歌えるんだろう。

インタビュー前編に引き続き、後編ではさらにNUUさんからのメッセージがいっぱいです。
NUUインタビュー[後編/幸せはすぐそこにあるよ]
——今回のアルバム『縫う』などでも、自分がやりたいことを声に出して宣言するとき、実際に物事が動いたり、会いたい人と巡り会えたりしているそうですね

NUU:はっきりと声にした時、その念が届くのは好きなアーティストに限らなくて、例えば身近な家族にも響いて、うちのお母さんがお弁当を作ってくれたり(笑)。
それも私の分だけじゃなくてお重に入れて、お昼の時間がくるとキャスターを引いてスタジオにやってくるんですヨ。
そうすると、参加してくださっているミュージシャンも、
「えぇ! おかあさんの手作りお弁当ですか」って、その興奮が楽しい雰囲気になっていったり。

——あぁ、最高ですね。これは嬉しいでしょうね〜

NUU:そんな雰囲気がまたひとりひとりに“なんとかいい作品に仕上げたい”“自分にできる最大限のことは何だろうか”って気持ちになって頂けたり。そういう気持ちにまさるものは無くて、本当に嬉しいですね。

——好きです。やります。が相手に通じて、次々とつながっていくわけですね

NUU:大好きな朝崎郁恵さんの時もそうでした。あるハプニングで先方のダブルブッキングの場に、私と朝崎郁恵さんがご一緒することになったんですね。
たしか、アイヌの安東ウメ子さん(故)と奄美大島で神歌の祭りをするという宣伝で番組に来られていたんです。その時に朝崎さんから伺ったお話に衝撃を受けて、8曲目の『うためうた』が生まれたんですよ。

——どういうお話を伺ったのですか?

NUU:その日の帰りに、同じ車の中で朝崎さんから奄美島唄のお話を伺ったんですね。
「奄美が薩摩から支配された時に、歴史的な重要な文書などが焼かれたりしてしまったのだけれど、奄美の島唄をひも解いてゆくと島の歴史がみえてくるのよ」というようなお話をしてくださって。
「文献は火をつけて燃やすことはできても、唄までは燃やすことはできないんです」とおっしゃったんですね。

私は2枚目のアルバムまでメジャーレーベルにいて「1〜2年で結果を出しましょう!」というような世界にいたんですけど、それがとってもちっぽけな世界に感じて。というのも、
千年、二千年を歌い継ぐために今彼女がいて、という唄者という存在にはじめてゆっくりとお話をさせて頂いて、次元が違うというか、すごい衝撃だったんですね。
“唄って、CDにしなくても残っていくんだ!”って。

——その時のプロデューサーのかたから、沖縄暮らしを勧められたんですって?

NUUインタビュー[後編/幸せはすぐそこにあるよ]NUU:その方からは「三線どうのこうのじゃなく、そういう香りがあなたの中にあるから、沖縄を体感してきたらいいよ。但し、旅行気分でなくて、働きながらね」って言われて。沖縄でのバイト先のオーナーのご実家で、おじいちゃんとおばあちゃんと2カ月弱ほど暮らしてきました。
おばあちゃんたちとは“平和の石礎”へ行き、同級生の名前を見つけては「友達は戦争でこういう死に方をしたんだよ」って教えて頂いたり、2カ月という時間は短くても濃い体験をして過ごしていました。

——“沖縄の”というか“沖縄にも通じる”もの。何か懐かしい生活感だったり、幸福感が身近に感じられたりするんですが、
では、NUUさんから感じられるその幸福感って何だろうって思うと、家族や唄に登場する子供だったり、食卓、ごはんとか、雨の日の“虹色の傘”の話もそうですが、遙か彼方の幸せではなくて、とてもすぐそこに届くような幸せというか


NUU:あぁ、それはすごく嬉しいですね〜。
沖縄暮らしの後に感じたことは、東京の電車の中で車内吊りの広告をなんとなく見ていると、
「あなたの生活は今のままでいいんですか?」「その収入でいいんですか?」とか、
「もっといいレストランはココに」「もっといい本はココに」「もっといいお洋服がココに」「もっといい男はココに」というようなことを、まったく知らない人から一斉に言われているような気がして。

でも気がついてみると、今のままで足りているし、十分なのに「まだまだ。まだまだよ」って(笑)。

それが悪魔の顔をして言っているんじゃなくて、綺麗なお姉さんが表紙で語りかけてきて、それにみんながけしかけられていたりしていて。もちろん、上昇志向も大事だとは思うんですけど、常に上へ上へって迫られてくるような。

例えば、水道の蛇口をひねれば水が出てくるってありがたいですよね。そういう当たり前のところに幸せが普通にあって、今でも、十分に幸せなんだよっていうことを、誰も言ってはくれないんですよね。

——案外“幸せ”って、けっこう身近なところにあるってことを

NUU:あるんですよ〜。あったかいスープにそれを感じたりとか。
そのスープひとつを作るにしても、そういうことへの“ありがとう”の気持ちが最近は途絶えてきちゃっているというか。感謝が途切れちゃっている気がするんですね。
「ありがとうございます」が、なんだか言いにくくなっているんじゃないかなぁって。

だから、こんどのCDも「本当にありがとう」の気持ちで、関わってくれた人の全員の名前(クレジット)も全部手書きで書いているんです(笑)。
ひとつひとつ書くことで、また“つながりが固くなる”というか、そういう事を今回大切に感じたんですね。
——それに、幸福感って自分の内側から作ることができるというか

NUU:そう、でもいっぽうでは「今のあなたは十分に幸せなんですよ」っていう雑誌や本も東京にはいっぱいあったりとか、とにかく情報過多なんです。
自分が何に出会って、何を良しとして選択してゆくか。自分がしっかりしていないと、大変というか。
たった2カ月の沖縄暮らしを体験して、それに気づいたんです。

沖縄から帰ってきた次の日に、ショーロクラブのライブがあったんですが、街に出ると疲れてしまいそうでどうしようかなと思ったんですけど、頑張って行ってみたら、そのショーロクラブの音楽の中に沖縄で体感した“タイム感”とかを感じることができたんですね。
「あぁ、音楽でそれが表現できるんだぁ!」と感激したんです。

——NUUさんの音楽の中にも、それを感じますよ

NUU:東京のタイム感についていけないと「あぁ、私はだめなのかなぁ」って思わされちゃう。
でも、その音楽会場で思ったのは「東京のタイム感がすべてでは無いですヨ」って。ショーロクラブの音楽が、南米のタイム感になったり、沖縄のタイム感になったりして、しっかり音楽で伝えられるんだなぁって、どこへでも飛んでいけるんだなぁって(笑)。
そこで、私が東京で音楽をやれるとしたらコレなんだって思ったんですね。

NUUインタビュー[後編/幸せはすぐそこにあるよ]——そして活動10年目にして、その自然体で新譜『縫う』が生まれたんですね。
このインタビューではメッセージをたくさん語って頂きましたが、最後にもう一言だけ言うとしたら


NUU:みんな色々と問題とか抱えているかもしれないけど“どれだけ大変なことがあっても、またいいことがあるよ”と私はいつもそう信じていたりするんですけど、途中あきらめたりしないで何とかやっていこうよって。音楽を通してそれも伝えられたらいいですね。

あと、7月8日に桜坂劇場(那覇市)でライブやるんですヨ。
「またNUUちゃん沖縄に来るんでしょう?」だなんて思わないで(笑)、“あっ!!”と思ったらぜひぜひ足を運んでくださいね。
その瞬間、瞬間を一緒に楽しみましょう〜。

(もういちど、前編も読む)
NUUインタビュー[後編/幸せはすぐそこにあるよ]
※NUUさんの公式HPは↓コチラ
http://nuu-nuu.com/

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(取材:KUWAこと、桑村ヒロシ)


タグ :NUU縫う

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Posted by ryuQ編集室 at 2007年06月13日   00:00
Comments( 0 ) 沖縄の人々
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